東京五輪 追加種目に5競技18種目が正式決定
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2020年東京オリンピックの追加種目を決めるIOC=国際オリンピック委員会の総会がリオデジャネイロで開かれ、東京大会の組織委員会が提案していた、野球・ソフトボールなど5競技18種目が正式に実施競技に決まりました。2008年の北京大会を最後に正式種目から外れていた野球・ソフトボールは3大会ぶりのオリンピック復帰となりました。
IOCが進めるオリンピック改革の1つとして、開催都市が新たな種目を提案できる「追加種目」は4年後の東京大会で初めて導入され、東京大会の組織委員会は去年9月、「野球・ソフトボール」、「空手」、「スケートボード」、「スポーツクライミング」、「サーフィン」の5競技18種目を提案しました。
リオデジャネイロオリンピック開幕を前に、現地で開かれているIOC総会で3日、追加種目の審議が行われました。
総会では、はじめに組織委員会とIOCによる合同のプレゼンテーションが行われ、組織委員会の森喜朗会長が、提案理由について説明しました。
IOC委員による質疑応答のあと、5競技18種目が一括して採決され、挙手による投票の結果、全会一致で承認され、正式に採用が決定しました。
「野球・ソフトボール」は3大会ぶりのオリンピックの復帰、そのほかの4競技は初の採用となりました。
リオデジャネイロオリンピック開幕を前に、現地で開かれているIOC総会で3日、追加種目の審議が行われました。
総会では、はじめに組織委員会とIOCによる合同のプレゼンテーションが行われ、組織委員会の森喜朗会長が、提案理由について説明しました。
IOC委員による質疑応答のあと、5競技18種目が一括して採決され、挙手による投票の結果、全会一致で承認され、正式に採用が決定しました。
「野球・ソフトボール」は3大会ぶりのオリンピックの復帰、そのほかの4競技は初の採用となりました。
野球・ソフトボール
野球・ソフトボールは、2008年の北京大会を最後に実施競技から除外され、3大会ぶりの復帰を目指してきました。今回審議される5つの競技の中で唯一、過去のオリンピックで採用されていた競技です。
組織委員会は、参加チームを北京大会までの8チームから6チームに減らして実施することを提案しています。それぞれの競技団体では、3年前に「世界野球ソフトボール連盟」を設立し、野球とソフトボールを一つの競技として復帰することを目指して活動を続けてきました。特に、国内での人気の高さからチケット収入が大きく期待できることや、競技場を新たに建設する必要がないことなどをアピールしてきました。さらに、プロ野球はオリンピック期間中、公式戦を中断する方針を決めるなど、国内での協力態勢は着々と進んでいます。
その一方、IOCで追加種目の調査を続けてきたプログラム委員会は、大リーグの主力などトップ選手が確実に参加するかどうかが課題と指摘していました。今月公表された報告書でも、「日本で最も集客力のある競技で、オリンピックへの注目度を高めるだろう」と期待を示す一方で、大リーガーの参加問題については「検討中」としています。
組織委員会は、参加チームを北京大会までの8チームから6チームに減らして実施することを提案しています。それぞれの競技団体では、3年前に「世界野球ソフトボール連盟」を設立し、野球とソフトボールを一つの競技として復帰することを目指して活動を続けてきました。特に、国内での人気の高さからチケット収入が大きく期待できることや、競技場を新たに建設する必要がないことなどをアピールしてきました。さらに、プロ野球はオリンピック期間中、公式戦を中断する方針を決めるなど、国内での協力態勢は着々と進んでいます。
その一方、IOCで追加種目の調査を続けてきたプログラム委員会は、大リーグの主力などトップ選手が確実に参加するかどうかが課題と指摘していました。今月公表された報告書でも、「日本で最も集客力のある競技で、オリンピックへの注目度を高めるだろう」と期待を示す一方で、大リーガーの参加問題については「検討中」としています。
空手
空手は、日本発祥の武道から世界に広まったスポーツであることをアピールしてきました。全日本空手道連盟によりますと、世界の190の国と地域が国際競技連盟に加盟し、愛好者は世界で1億人に上り、世界各国で広く親しまれているとしています。日本での愛好者は50万人余りで、このうち8万人余りが選手登録していて競技としても盛んです。メダル獲得の有望種目であることなどもアピールしてきました。また、競技会場には日本武道館を予定し、オリンピックに向けて新たに競技場を建設する必要がないことも訴えてきました。
空手の国際競技団体は、1対1で対戦する「組手」と突きや蹴りの正確さを競う「形」が空手の両輪だとしてオリンピックでは両種目の採用を求めてきました。これを受けて組織委員会は「組手」は体重別の3階級、「形」は体重別のない1階級のそれぞれ男女で合わせて8種目、選手数は80人で提案していました。
空手は過去、ロンドン大会とリオデジャネイロ大会の正式種目の候補になりましたが、最終投票で落選し、2020年東京大会の実施種目としてレスリングが外れる候補になった際も正式種目の候補にあがりましたがその際には採用されませんでした。
空手の国際競技団体は、1対1で対戦する「組手」と突きや蹴りの正確さを競う「形」が空手の両輪だとしてオリンピックでは両種目の採用を求めてきました。これを受けて組織委員会は「組手」は体重別の3階級、「形」は体重別のない1階級のそれぞれ男女で合わせて8種目、選手数は80人で提案していました。
空手は過去、ロンドン大会とリオデジャネイロ大会の正式種目の候補になりましたが、最終投票で落選し、2020年東京大会の実施種目としてレスリングが外れる候補になった際も正式種目の候補にあがりましたがその際には採用されませんでした。
スケートボード
スケートボード競技でIOC=国際オリンピック委員会に提案されたのは、男女の「ストリート」と「パーク」の4種目です。競技の詳細はまだ明らかになっていませんが、一般的に「ストリート」は、会場に設置された町なかにあるような階段や縁石、手すりなどの障害物をスケートボードで乗り越えるなどして技を競うものです。一方、「パーク」は、すり鉢状の会場でスピードをつけて滑りながら次々に回転などの技を繰り出して技術を争います。
IOCが重視する若者に人気がある新しいスポーツで、都市部で町なかの障害物を利用したり、仮設の会場を設置したりして大会が開催されています。
IOCが重視する若者に人気がある新しいスポーツで、都市部で町なかの障害物を利用したり、仮設の会場を設置したりして大会が開催されています。
スポーツクライミング
スポーツクライミングは人工の壁に取り付けられた「ホールド」と呼ばれる突起物をつかんだり足を引っかけたりして壁を登り、登った高さやタイムなどを競うスポーツです。
まだ、競技の内容は決まっていませんがIOC=国際オリンピック委員会に提案されたのは、ボルダリング、リード、スピードの3つを合わせた「複合」の男女の2種目です。ボルダリングは、3メートルから5メートルの間の壁に設置されたホールドに足や手をかけながら制限時間内にいかに少ない回数で登りきるかを競います。リードは、高さ12メートル以上の壁をどこまで登ったかを競います。3つの中で最も長い距離を登るため持久力が勝敗を分けることになります。スピードは、高さ10メートル、もしくは15メートルのコースをいかに速く登り切るかを競います。
まだ、競技の内容は決まっていませんがIOC=国際オリンピック委員会に提案されたのは、ボルダリング、リード、スピードの3つを合わせた「複合」の男女の2種目です。ボルダリングは、3メートルから5メートルの間の壁に設置されたホールドに足や手をかけながら制限時間内にいかに少ない回数で登りきるかを競います。リードは、高さ12メートル以上の壁をどこまで登ったかを競います。3つの中で最も長い距離を登るため持久力が勝敗を分けることになります。スピードは、高さ10メートル、もしくは15メートルのコースをいかに速く登り切るかを競います。
サーフィン
サーフィンは、サーフボードに乗って波に乗る技の難度やスピードを競う競技です。日本サーフィン連盟などによりますと、愛好者は世界では3500万人、国内では200万人で、特に若者から支持が高く、競技だけでなくファッションやライフスタイルも含めてIOCが重視する「若者にアピールできる競技」として訴えてきました。
組織委員会はIOCに対して、比較的短いサーフボードで波に乗り技の難度などを争う「ショートボード」の男女の2種目、選手数は20人ずつの40人で提案しています。
IOCで追加種目の調査を続けてきたプログラム委員会は総会での審議を前に、サーフィンについて「“海のお祭り”の側面がオリンピックに新しい価値を加える」と評価していました。
組織委員会はIOCに対して、比較的短いサーフボードで波に乗り技の難度などを争う「ショートボード」の男女の2種目、選手数は20人ずつの40人で提案しています。
IOCで追加種目の調査を続けてきたプログラム委員会は総会での審議を前に、サーフィンについて「“海のお祭り”の側面がオリンピックに新しい価値を加える」と評価していました。