安倍内閣きょう改造、「極右」稲田氏が防衛相に

安倍内閣きょう改造、「極右」稲田氏が防衛相に

 日本の安倍晋三首相が、先月の参議院議員選挙での圧勝を受け、3日に内閣改造と自民党の役員人事を行う。毎日新聞や朝日新聞、NHKなど日本メディアは、安倍首相が今回の内閣改造などを通じ、自らと考えが近い人物を多く起用し、「極右」とされる稲田朋美・自民党政調会長を防衛相に任命する方針だと報じた。

 安倍政権の中心メンバーである麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官は留任する見通しだ。また、第1次安倍政権(2006-07年)以来行動を共にしてきた塩崎恭久厚生労働相、右翼の政治家として知られる石原慎太郎・元東京都知事の息子の石原伸晃経済再生担当相なども留任するとみられる。バラク・オバマ米国大統領の広島訪問を実現した岸田文雄外相も残る。

 朝日新聞は、稲田氏の防衛相起用の方針について詳しく報じた。稲田氏は「南京大虐殺は虚構だ」「慰安婦は当時としては合法だった」などといった発言で論議を呼んできた人物だ。2011年には独島(日本名:竹島)に近い鬱陵島への訪問を試み、韓国への入国を拒否された。先月31日にも、フジテレビの番組に出演し「(在韓日本大使館前などに設置された、慰安婦を象徴する)少女像は、旧日本軍が若い女性20万人を強制連行して性奴隷にしたという誤った認識の象徴だ」と述べた。安倍首相は稲田氏を後継候補と見なし、重用してきた。

 自民党内で安倍首相の対抗馬と目されている石破茂地方創生担当相は入閣要請を固辞したという。石破氏は2012年の同党総裁選挙で、1次投票では安倍首相に勝ったが、2次投票で逆転され、首相の座を逃した。安倍首相の就任後は、内閣でも自民党内でも存在感を発揮できていない。

 一方、安倍首相は自民党ナンバー2の二階俊博総務会長を幹事長に任命する方針だ。二階氏は安倍首相とは違う派閥に属するが、党内で意見の対立が生じるたび、安倍首相の側に付いてきた。読売新聞は、二階氏が安倍首相の自民党総裁としての任期延長に肯定的な発言をしてきた点を挙げ、同氏の幹事長への起用を「長期政権を見据えた布石」との見方を示した。

東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員
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