日本人って、海外の人たちに比べて
膝を痛める人がめちゃくちゃ多いんですよね。
実に日本人の10人に1人が変形性膝関節症だといわれています。しかもそのほとんどがお年寄りの方。
これって異常なんです。
ほかの国からしたらとても。
日本人が膝を痛めやすい理由としては主に3つほどあります。
1. 正座の文化
もうね、一番の原因はこれ。
日本には昔ながらの礼法や作法?みたいなものが大切にされていて、キチンとした場では正座をする!みたいな風習がありますよね。
正座をしないと失礼にあたるというか、はしたないように見られてしまい、足を崩すのが申し訳ないような気がしてしまいます。
これがよくない。
わかりやすい例
たとえばみなさんこのように肘をずーっと曲げた状態でキープしていたらツライですよね?
しかもこうやって上から押さえ付けられちゃったりしたらなおさらキツイ。悶絶します。
それと同じことが正座のときには起こっています。
これが正座のときの膝の状態
図にするとこんな感じ
膝の関節をほぼ180°曲げた状態で、下は床にロックされ、さらに上から自分の体重で押さえ付けています(笑)
肘の場合に当てはめて考えてみてください。
めちゃくちゃ関節にとって悪影響ですよね?
しかもこれが長時間。
肘よりも膝のほうが関節の可動域は広いですが、さすがにこれをしていると老人になった頃に膝に症状が現れてきます。
海外の人たちはこのような風習がなく、部屋の中でもイスに座るのがメインだったりするのでその違いは大きいんですね。
2. 床に座ることが多い
先ほどと同じで、日本人はイスではなく床に座ることが多いです。
そして床に座るときにさすがに毎回正座をする人は少ないと思います。
なのでだいたいの場合は
男性はあぐら、女性はお姉さん座り?だと思います。
これも膝に悪いんですね。
あぐらの場合
あぐらの場合、膝の関節が外側に捻られた状態でなんですよね。医療用語でいうと外旋位。
正位置から長時間ズレた状態でいるのは良くありません。なので長時間あぐらをかいたあとなんかは膝がパキッて鳴ったりしますよね。
男性は気をつけましょう。
お姉さん座り
これは正座の発展ver.です。
膝関節がただの屈曲ではなく横にズラされています。
正座よりも体重がもろに乗ることはありませんが、内外のバランスが崩れた状態なので長時間はあまり膝に良くありません。
女性は気をつけましょう。
3. 足底筋の低下
もう一つは足底筋の低下。
つまり足の裏の筋肉ですね。
これはお年寄りというよりは
子供や若い人、中年の方々に多いです。
足の裏には、足のバランスを保つための筋肉があり、それを足底筋といいます。
人間は4足歩行の動物と比べて、
2足の足で上手くバランスをとって立っている器用な動物なんですね。
なのでこの足底筋(膜)というのがバランスをとるのに非常に大事になってきます。
この筋肉の力が低下すると、足の裏で体重を支えられなくなり、バランスを崩しやすくなります。土台がグラグラなようなものですね。
土台がグラグラな状態で生活していると、
その上にある膝関節にめちゃくちゃ負担がかかります。代わりに膝でバランスをとっちゃうんです。
で、日本人はこの足底筋が低下してる人が多いんです。
なぜ?
足底筋は足の指をしっかり使うことによって鍛えられていくのですが、
最近はクツが発達したおかげで小さい頃から裸足で駆けまわることが減り、足の指を鍛える環境が少なくなりました。
なので今の子どもたちや若い人たちは足底筋が弱い人がとても多い。
ゆえに扁平足や外反母趾になったりします。
※これらは主に足底筋の低下によってなってしまいます。(理由は別記事にて書きます)
良い環境で育ちすぎたことによる副作用ですね。
足の指や足のうらで踏ん張れずにバランスを取れない分を膝の関節やその周りの筋肉がカバーしちゃうんですね。
足底筋を鍛える方法
足底筋を鍛え方法としてオススメなのは、足の指のグーパーです。ゆっくりグ〜ッと握って、ゆっくりパ〜ッと開く。
これを10回1セットくらいで、一日3回ほどやるといいです。テレビ見ながらとか、歯みがきしながらでも出来ますね。やってみてください。
まとめ
膝を痛めるとマジで不便です。
階段も使えなくなりますし、もう歩きたくなくなります。そうすると人はどんどんネガティヴ思考になっていきます。心と身体は密接につながっているんですね。
ぼく自身、治療家として活動する中でそうゆう方をたくさん見てきました。
そして膝を痛めて一番怖いのが
負のスパイラルに入りやすいこと。
膝が痛い → 歩きたくない → 歩かなくなる → 運動不足で太る → 膝の負担が大きくなる → もっと痛くなる → 歩きたくない → ふりだしに戻る
これが膝を痛めた人がなりやすい負のスパイラル。このルーティーンに入ってしまうとなかなか抜け出せません。
今から予防していきましょう∠( 'ω')/
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