序盤の世論調査では接戦とされていた東京都知事選挙。
投開票を終えてみたら、保守分裂にもかかわらず、鳥越俊太郎候補が小池百合子候補にまさかのダブルスコア以上の大敗。
小池氏が勝った一番の要因は自民の公認が得られず反自民(に見え)、しかも初の女性知事という改革派のイメージで有権者が雪崩を打って支持する「風」が吹いたこと。石原都連会長らが意地になって敵視すればするほど逆効果で、小池氏に突風が吹きました。
もともと極右の慎太郎氏に4期もやらせていた東京都民ですから、小池氏がタカ派だという批判などものともしません。
大阪にはおおさか維新がいて盤石ともいえる強さを誇っていますし、名古屋では河村たかし市長という歴史修正主義者にして新自由主義の市長が人気を誇っています。
どうも、日本の大都市の首長選挙は、よそとは違う、右寄りが勝ちやすいと思った方がいいのではないでしょうか。
これに対して鳥越氏が負けた理由は、もちろん週刊文春と新潮が報じた女性スキャンダル。これが出てから一気に支持者数に差をつけられたのですから、これが第一の理由でしょう。後の裁判でこれが名誉毀損だということになったら歴史に残る選挙妨害だったということになりますが、そのころには誰も忘れてしまっているであろうこの不条理。
あと、このスキャンダルに加えて序盤から高齢、病歴、準備不足などをことさらに報道するマスコミの報道姿勢も鳥越氏に不利に働きました。
しかし、これら、鳥越氏に不利な事情がすべてなくても、今回の風が吹いた小池氏には勝てなかったと思います。
そして、心配なのは、これから出てくるであろう小池氏の政治とカネの問題も、この風が吹き飛ばしてしまうこと。都民も何度も何度も政治とカネの問題で選挙をするのには飽き飽きしていますから、小池氏に関しては少々の問題が出てきても辞めろという話にならない気がするんです。
それだったら小池氏と舛添氏の順番が逆だったらよかったのですが、都民はより悪い都知事をつかまされることになっちゃいました。
まあ、自分で辞めるまで13年以上も石原氏に都知事をやらせていた東京都民ですから、自業自得といいたくもなりますが。
さて、表題の宇都宮健児氏の件ですが、前回の都知事選で立候補し、今回も告示直前まで立候補する予定だった宇都宮健児氏が野党共闘から推される鳥越氏が出馬するということで、出馬を断念したことは、鳥越氏と本来支持基盤が重なるだけに最後まで尾を引きました。
鳥越氏は宇都宮氏に最後まで立会演説を求め、宇都宮氏はこれを受けなかったため、また新たな遺恨が発生しそうです。
前回の都知事選挙でもリベラル派は宇都宮氏と細川護熙氏に割れたのがいまだに怨恨になっている風があります。
どちらの件も私には言いたいことがありますが、今日はそれは言いません。言いたいことは、保守派が分裂しても数で勝てないリベラル派・左派が分裂していてどうすんの!ということです。
リベラル派は勝負に勝つことよりも自分が正しいということを証明することに熱心過ぎるんです。
日本会議の参加宗教を見ても、宗派では絶対に一緒に組めないはずの宗教同士が改憲で手を組んでいます。さらに日本会議に支持された自民党が創価学会に支持された公明党と手を組んでいます。
彼らは普段はいがみあっていても、ここぞという大きなところでは大同団結しているんですよ。自民党と公明党だって主義主張がかなり違うのに、何十年も手を組んでいるのに、野党共闘ができたのはついこの数か月のことで、のんびりしすぎです。
野党共闘を市民連合が後ろから支えるという態勢にようやくなった緒戦が参院選で、都知事選はまだ第2戦。まだまだ力不足で負けることもあるでしょう。
大事なことは、まだ力が足りないのに仲間同士でいがみ合わないことです。過度に自分の正しさを証明しようとしないことです。
もう、いい加減負け飽きたでしょう。
泣くのが嫌なら、さあ歩け。
宇都宮さんが日弁連会長選挙に立候補したときに、神戸に遊説に来られた時のツー(スリー?)ショット。
不肖わたくし、推薦人で電話かけとかもしました。
同じ勝つなら、論争に勝つんじゃなくて、安倍政権との選挙に勝つことを目指さないとね。
よろしかったら大変お手数とは存じますが、二つのランキング、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!
小池百合子と安倍が、対談したとたんに、「幸福の科学(小池支持)」に公職選挙法違反でガサ入れ。
小池が幸福の科学を切ったのか?
安倍が小池と幸福の科学を切り離したのか?
そして、とんでも右翼が防衛大臣に。
稲田朋美
「国民の一人一人、皆さん方一人一人が、自分の国を護るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです」
https://www.youtube.com/watch?v=W-OGhntEnrM