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PROFILE
Negicco(ねぎっこ)

2003年に結成された新潟在住アイドル・ユニット。メンバーはNao☆、Megu 、Kaede。現在「にいがた観光特使」を務める。「光のシュプール」「ねぇバーディア」「矛盾、はじめました。」とオリコンウィークリーTOP10以内となる。(※企画シングル除く)2016年は”NEGiBAND”と共に生バンドスタイルで行うツアー「Negicco Second Tour “The Music Band of Negicco” supported by サトウ食品」を開催し、ツアーファイナルの中野サンプラザを成功させる。5/24には3枚目のアルバム「ティー・フォー・スリー」をリリース。

NegiccoがNHKホールにワンマンライブとして帰ってきた!

新潟を代表する全国屈指のアイドルNegiccoが7月30日(土)NHKホールでワンマンライブ、Negicco 13th Anniversary『Road of Negiiiiii ~TADAIMA~ 2016 Summer at NHKホール』supported by サトウ食品を開催。と、いうことで新潟から駆けつけ参加して来ました!

今回の会場であるNHKホール、実はキャパおよそ3600人というかなり大きな会場という事の他に、Negiccoにとって特別な想いがある。デビューして1年後、NHKホールを会場にした全国放送の音楽番組に出演し「売れた!」と思った途端、養成スクールの廃校、メンバーMIKUの脱退、オーディション番組で勝ち取ったメジャーデビューが白紙になるなど、ジェットコースターアイドルと言われる所以となった、急降下の始まりの地。そして下積み時代に共演したPerfumeと涙の再開を果たした思い出の地。


Negicco NHKホールワンマン 2016年7月30日(土)開催決定! by T-Palette Records

会場ロビーでは物販に長蛇の列だったり、ラスボス小林幸子様を中心に名だたる大物達からのお花や、新潟のお笑い集団NAMARAが仕掛けたプロジェクトのバルーンアーチの前で記念撮影したりと、開演を待つ多勢のファンの姿に今回のライブに大きな期待がかかる。

いよいよ開演。Negiccoのホールでのライブは必ず「Make Up Prelude」というInstの曲と共に登場するのだが、ステージ全体を覆う網状のスクリーンに、「ここは、大切な場所」の文字が。続けて昨年この会場で出演したNHK MUSIC JAPAN 2回目の出演時の「ねぇバーディア」の映像、1回目出演時「光のシュプール」の映像が流れ

今日2016年7月30日
私たちは、
NHKホールに
帰って来ました

ただいま

の文字に会場から大歓声!

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Negiccoデビュー当時を再現!!

なんと、スクリーンにデビュー一年後に出演したNHKポップジャムに出演した時の「恋するねぎっ娘」の映像が!そしてスクリーンに3人のシルエットが浮かびあがり幕が上がると、当時を再現した衣装を着たNegiccoが登場し「恋するねぎっ娘」からライブスタート!そこから「ねぎねぎRock ~私をお家に連れてって~」「ネギさま! Bravo☆」「トキメキ★マイドリーム」とオケで初々しさ満載のNegiccoのクラシックなナンバーを立て続けに披露。続いて1stアルバムからconnieさん(デビュー当時から楽曲を提供するプロデューサー)の感謝を綴った「Negiccoから君へ」を歌い、一度スクリーンが下がる。

Negiccoの歴史を振り返る演出

スクリーンにアニメーションが投影され、今までにない演出に会場がざわつく。絵はアボット奥谷、声優はなんとconnieの、紙芝居風の物語。POP JAMからMUSIC JAPANまでの苦難の道のりをユーモラスに展開するストーリーに、会場からは何度も笑いが起こり、とても和やかな雰囲気に。3人の娘が世界的なあのアイドルにお城の舞踏会に呼ばれるハッピーエンドを迎えると「それからの物語は、あなたたちで確認してください」の文字。スクリーンが上がる。

今、等身大のNegiccoのライブは、ここからスタート!

NEGiBANDの登場とともに、先の説明に上がった登場曲の「Make Up Prelude」がこのタイミングで流れる!しかも、おそらく初であろうNEGiBAND演奏で、これにはカッコよすぎて鳥肌が立ちまくり!ニューアルバム「ティー・フォー・スリー」リリース後初、そして14年目初のとしてのライブはここから始まる!中央の高いステージの床下からNegiccoが再登場!満を持してニューアルバムから「RELISH」を披露!続いてDISCOナンバー「マジックみたいなミュージック」で会場のテンションが一気にアップ。

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ここで今回最初のMCタイム。Nao☆が「当時の衣装、違和感あると思った人~?」と問いかけるとパラパラと手が上がり「なに~!ネギのように刻んでやるぞ!」の返しに会場は爆笑。スミマセン、俺も手あげてました(笑)「あの衣装は”昭和カラー”で…昭和カラーわかるでしょ!?」と謎の言葉に、MeguとKaedeは「?」と、お馴染みのNao☆の天然発言に会場が和んだ(笑)。各メンバーの挨拶の後、3人の「NHKホール、ただいま!」の声に会場のファンから「おかえり!」の大声援で迎えると、会場の一体感が高まり次のナンバーへ。

現代のシティポップを歌いあげるアーティストNegicco

今の等身大のNegiccoを土岐麻子が作詞で表現した「矛盾はじめました」、極上の70’sシティポップをオマージュした「土曜の夜は」、ウィスパーボイスで歌うNegiccoの新境地「江南宵唄」とニューアルバムの中でも楽曲評価の高い3曲を見事に歌い上げる。個人的に最も楽しみにしていた「土曜の夜は」にはかなりのクオリティーの高さに鳥肌が。そして今回最もファンに衝撃を与えたであろう「江南宵唄」を歌う3人は本当にカッコ良すぎて、コアなバンドアーティストを見ているような錯覚におちいる程!

続いておなじみとなった物販紹介コーナー。突然「起立、気をつけ!礼!着席」と会場のファンを操ると、Nao☆が演じる先生の指導のもと、メンバーが生徒となり商品を紹介が始まる。Nao☆がタイトルコールでいきなり噛む&その後も日本語おかしかったり、Meguが自信満々に広げたTADAIMAタオルが逆さまだったり、Kaede紹介のネギライトは肩たたきにという若干無理のある設定もNegiccoならではのゆる~いノリでほっこり。Negiccoのグッズは普段使いできるほどファッション性も高く、銀杏BOYZやShiggy Jr.のジャケットイラストも手掛ける江口寿史先生が描き下ろしたトートやBEAMSとコラボの人気シリーズ、NEGI CAP(デニム)は既に売り切れ。最後に会場の観客との記念写真を撮影し終了後販売するという観光スタイルで紹介終了。

Negiccoの等身大の女性像を歌う

Negiccoの始まりの地でもある古町にちなんだ曲「Falling Stars」をピアノ伴奏でしっとりと歌い上げる。「おやすみ」はシングル「ねぇバーディア」収録のFree Soul的なオリジナルバージョン。そして「Good Night ねぎスープ」「サンシャイン日本海」「虹」「カナールの窓辺」とニューアルバムから等身大の女性を表現した楽曲を続けて披露。NEGiBANDのmabanuaが編曲の「Good Night ねぎスープ」はジャジーなHip Hopビーツにグルーヴ感たっぷりのボーカルで会場をロックした。名曲「サンシャイン日本海」は背景のスクリーンに新潟の風景を写し郷愁を感じさせる。Twitterによれば、Negiccoの楽曲を手がけてからずっと応援しているオリジナルラブ・田島”テンション”貴男さんも会場で1、2、「サンシャーイン」を絶叫していた模様(笑)。

そして2回目のMCタイム。話題はファンの本日の服装について。自作の「サンシャイン日本海」「危険日チャレンジガール feat. Negicco(エレ片とのユニット)」コスチュームの女子がいた事を本人たちに呼びかけて紹介するのも、ファンのツイートもチェックしているNegiccoならでは。女子ファンがどの位来ているか、コールアンドレスポンスでチェックすると多くの女性が応え、Negiccoも大喜び。続いてエピソードトークに。愛犬を溺愛するKaedeは、動物好きかと思いきや、「楽園の余韻」という猫ソングのPV撮影で猫アレルギーという事が発覚し、窓越しに戯れる姿を撮影したらしい。Nao☆はSNSのログインパスワードを忘れてしまい、何故かMeguに「私のパスワード何だっけ」と尋ね、「◯◯じゃない?」と憶測で言ったパスワードが、何と合っていたというセキュリティの弱さ(笑)。Nao☆の天然エピソードに会場は大爆笑。

Negiccoの鉄板ナンバー連発で、会場の熱気は最高潮に!

SNSエピソードの流れからモータウン調ナンバー「SNSをぶっとばせ」でライブは終盤へ。音域をカットしレトロ感を演出したアルバムバージョンとは打って変わって厚みのあるバンド演奏に合わせ、リレー感のある3人のリズミカルなボーカルが会場のテンションを高める。そこからの「トリプル!WONDERLAND」で会場の熱気は最高潮に!続いて「さよならMusic」でみんな飛び跳ね、「ときめきのヘッドライナー」ではタオルをブンブン回すヘリコプターが会場に風を起こし、「圧倒的なスタイル」ではNegiccoライブのお家芸、ラインダンスは3000人以上の規模と圧巻の風景に。これでもかとNegiccoの鉄板曲を立て続けに披露されると、スクリーンにはNHK MUSIC JAPANに初めて出演した時のNao☆のコメントが流れる。最後の曲紹介に合わせて「光のシュプール」がスタート。雪を表現した紙吹が降るステージで歌う映像をそのままライブの歌と紙吹雪がシンク。あの時Perfumeが導いた道を、今はNegiccoが自分たちの力でステージに立っているということに感動に包まれながら、ステージ終了。

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その後いつもより長めのアンコールの後、登場したNegiccoのリーダーNao☆が「今日は皆様に大切なお話があります」と神妙な面持ちで話し始める。「1年前、2016年中の武道館ライブ開催を宣言しましたが、1年の活動を通して自分たちにはまだできないと判断しました。急いで武道館に立つのではなく、これからもずっとこの3人でNegiccoをやっていきたいので、実力をつけてその時が来たらお伝えしたいです。それまで応援を宜しくお願いします。」と決意を改めて発表。その後スポンサーである佐藤食品による、サトウの切り餅の新CMを、8/22の公開に先駆けて披露。かなりオシャレな仕上がり。必見です!

アンコールは「自由に」「恋のシャナナナ」「ねぇバーディア」とアッパーチューンが続き、「ねぇバーディア」の台詞パートでは「ねぇMIKUちゃん憶えてる?」「あのポップジャムの日の出来事!」と、12年前一緒にこの会場に立ち、その後新たな夢を持って脱退したメンバー、MIKUへの愛のあるメッセージだった。

そして最後に1人ずつコメント。

Kaede「4人から3人になった時はまさか同じメンバーで13年間やれるとは思いませんでした。そしてNHKホールにワンマンで立てるとは思ってもいなかったです。何度も訪れた危機にも、その時その時に支えてくれる人やメンバーがいてくれました。曲をよく知らないという方も、むしろ1曲も知らなくても、是非来ていただきいです。」

Megu「ライブ序盤からポップジャムの時を思い出して泣いてしまいました。あの時『売れた!』と思ったところから紆余曲折辛いことも色々あったけど、MUSIC JAPAN、そしてワンマンで帰ってこれて、今日家族や(この辺で涙を流し声が詰まる)全国からたくさんの関係者や支えてくれる人が集まってくれて本当に嬉しいです。NHKホール、ただいま!」

Nao☆「1ヶ月限定のキャンペーンの為に結成されたグループがまさか13年続くとは思いませんでした。今も交流を持つMIKUちゃんも、とても喜んでくれていました。(ここで涙し次の言葉が中々出せない)Perfumeさんがいなかったら、ここまでやって来れなかったです。Perfumeさんもそうだし、ファンの方たちとも本当にいい縁だと思っています。大切にしていきたいです。これからもずっとこの3人でNegiccoをやって行きたいのでよろしくお願いします!」

最後にニューアルバムから、涙腺崩壊ソング「私へ」を披露。Negiccoにとって大切な歌というだけあって、凄く気持ちを入れて丁寧に歌う3人の歌声に心が満たされ、ついにライブは終了。

直後スクリーンに映ったメンバーの表情がとても晴れ晴れしていたのが印象的だった。大きな拍手の中メンバーが見送られるとスクリーンには、今回のライブに関わったスタッフがエンドロールとして流れ、最後に「行ってきます」と次のRoadへ向かうであろうメッセージで終了。っと思いきやスクリーンに「2017年新春ジョイントライブ、まさかの食い合わせ!Negicco × 私立恵比寿中学」のサプライズが発表され終了。あちこちで歓声とざわめきが上がる中、みんなが幸せそうな表情で会場を後にした。

今回のこのライブ、メンバーがかなりの決意を持って挑戦し、みんなにこの場に立ち会って欲しいとずっと呼びかけていた。ライブは期待と想像をはるかに超えるNegiccoのこれまでの歴史を凝縮した集大成的な内容。クオリティーもかなり高く、MCや演出も、笑いあり涙ありで、終わってみるとなんとおよそ3時間。それでも最初から最後までずっと楽しくて、終盤が近づくと感じた頃に、ずっとこの時間が続けばいいなと思ったほど。このレポートを書いている今も、魔法をかけられたように、ライブで満たされた多幸感が続いている。

アンコールでは、ずっと目標にしていた武道館ライブの年内開催を断念する発表もあった。ステイタスをつけるために開催するアーティストもいる中、実力と人気を伴ってから開催する事を選んだ決断は、むしろ嬉しく思えた。そして恐らくは、年内開催を想定して予定を組んでるファンの事を思って、自分の言葉で勇気ある発表をしてくれるNegiccoらしい律儀な姿に、とても好感が持てた。会場に来れなかったファンにも向けて、改めて感想とともに動画で語っている。


2016年7月30日 Negicco NHKホールワンマンを終えて by T-Palette Records

NEGiBANDという本物のグルーヴを醸し出す、頼もしいバンドメンバーに囲まれて過ごした一年。そして目標としていた武道館にPerfumeに呼ばれて一緒に立った一年を思うと、自分たちが納得いくレベルに到達してない段階で、ただ設定した期限という予定調和で開催するわけにはいかないと思うだろうし、Negiccoは、新潟で開催するどんな小さなイベントでもプロ意識をもって一つ一つチャレンジしてきたわけだから、この決断も当然なのかもしれない。こんな素晴らしいアーティストが新潟から全国で活躍していることに本当に誇りに思う。

夢を叶えた人は、夢を諦めなかった人。

ネギヲタの自分としては、Nao☆ちゃんが度々口にするこの言葉を信じて、夢の続きをこれからも一緒に見させていただきます!

【セットリスト】

01. 恋するねぎっ娘
02. ねぎねぎROCK ~私もお家に連れてって~
03. ネギさま!Bravo☆
04. トキメキ★マイドリーム
05. Negiccoから君へ

物語

Makeup Prelude

06. RELISH
07. マジックみたいなミュージック

MC

08. 矛盾、はじめました。
09. 土曜の夜は
10. 江南宵唄

MC(物販紹介コーナー)

11. Falling Stars
12. おやすみ
13. Good Night ねぎスープ
14. サンシャイン日本海
15. 虹
16. カナールの窓辺

MC

17. SNSをぶっとばせ
18. トリプル!WONDERLAND
19. さよならMusic
20. ときめきのヘッドライナー
21. 圧倒的なスタイル
22. 光のシュプール

-ENCORE-

MC

23. 自由に
24. 恋のシャナナナ
25. ねぇバーディア

MC

26. 私へ

エンドロール

TEXT : KSK ONE

INFORMATION

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YouTube T-palette チャンネル Negicco プレイリスト

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