都知事選 小池氏は他候補に比べ23区で高い得票率

都知事選 小池氏は他候補に比べ23区で高い得票率
7月31日に行われた東京都知事選挙で、得票数が上位の候補者について、市区町村別の得票率や街頭演説を行った場所などを調べたところ、当選した小池百合子氏はほかの候補に比べて特に23区での得票率が高く、もともとの知名度を生かして利用客の多い駅を何度も訪れ、さらに無党派層に支持を広げようとした戦略が、多くの得票につながったことがうかがえます。
NHKでは、東京都知事選挙で得票数の上位6人の候補者について、市区町村別の得票率をまとめました(島しょ部については、得票を合計して得票率を計算しました)。
当選した小池百合子氏は62の市区町村のうち、55の自治体で得票数が1位でした。特に東京都内の有権者の約7割を占める23区での得票率は45.7%と、そのほかの地域よりも3ポイント余り高くなっています。
また、小池氏が都知事選挙の期間中に街頭演説などで訪れた場所を地図に点で記すと、特に23区内が多く、点がJR中央線と山手線に沿った形になっています。小池氏が、もともとの知名度の高さを生かして利用客の多い駅を何度も訪れ、さらに無党派層に支持を広げようとした戦略が、多くの得票につながったことがうかがえます。
一方、増田寛也氏と鳥越俊太郎氏の得票率の分布を見ると、いずれも比較的都心部より多摩地域が高いことが分かります。増田氏が多摩地域で最も得票率が高かったのは檜原村で、40.7%。23区では江戸川区、葛飾区、足立区で比較的得票率が高かったものの、23区全体では小池氏に約19ポイントの差をつけられました。
また、鳥越氏が多摩地域で得票率が高かったのは清瀬市、国立市、多摩市など、23区では杉並区、北区などとなっています。
続いて、インターネットによる報道番組の配信会社社長の上杉隆氏、政治団体代表の桜井誠氏、政治団体代表のマック赤坂氏について市区町村ごとの得票率の分布を見ると、いずれも23区内のほうが得票率が高い傾向になっています。
上杉氏の得票率が最も高かったのは渋谷区で3.9%、次いで目黒区など23区の南西側が比較的高くなっています。
桜井氏の得票率が高かったのは台東区で2.3%、次いで中野区、新宿区でした。
マック赤坂氏が23区で得票率が高かったのは千代田区で、1.2%でした。次いで中央区、渋谷区、港区など、比較的都心部で高くなっています。