慢性の肝臓病の悪化を抑える分子を、大阪市立大などの研究グループが見つけた。重い肝硬変で肝機能を改善できる可能性があるという。2日、米オンライン科学誌に発表した。
肝臓はウイルスやアルコールなどの影響で慢性の肝炎になると、コラーゲンの線維が作られ始める。いずれは肝硬変や肝がんになるが、直接の治療法は今のところほとんどないという。
村上善基准教授(肝胆膵(かんたんすい)内科)らは、慢性肝炎の患者の肝臓組織を調べ、線維化が進むにつれて量が減る分子を見つけた。分子は「マイクロRNA」の一種で、コラーゲンの生成を抑える役割などがあるという。肝炎の状態にしたマウスに、マイクロRNAを注射すると、自然回復よりも早く線維化が改善した。
村上さんは「重い肝硬変の患者に使える薬として期待できる。3年以内の治験をめざしたい」と話している。
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