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森の動物園 作者:
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鳥のアオ

 気がつくと、森の中の小道を歩いていた。学生服を着ているということは、おれは学生なのだろう。自分の記憶もあいまいだし、ここがどこかもわからない。だが、道がありそこを歩いているということは、きっとどこかに向かっておれは歩いているに違いない。

 薄暗い森の中をしばらく歩いていくと、道の向こうからおかしな動物が歩いてきた。

「わたしは鳥のアオです」とその動物は不明瞭な声でいった。

 ダチョウのような体に巨大な丸い頭を載せ、大きな目の下には原色のくまがある。そしてその全身は鮮やかな青だ。

「君はしゃべれるのかい?」とおれはいった。
「大好物はホットケーキです」とその鳥のような生き物はいった。

「この道はどこに続いているの?」
「コカコーラを飲むとげっぷが出ます」

 どうやら頭はそんなによくないようだ。おれは質問をあきらめてアオの横を通り抜けた。おれがそのまま通り過ぎようとすると、アオが回れ右をしておれについてきた。
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