ベトナム入国審査で中国人旅券に落書き

中国の新聞は、南シナ海の領有権を巡って対立しているベトナムを訪れた中国人女性が、空港の入国審査で、パスポートに侮辱する落書きをされたと伝え、現地の中国総領事館も、ベトナム側に抗議したことを明らかにしました。
27日付けの中国・北京の新聞「新京報」は、今月23日にベトナム南部のホーチミンに到着した中国人女性が、空港の入国審査で、パスポートに侮辱する落書きをされたと伝えました。
新聞記事によりますと、女性は、入国後パスポートを確認した際に落書きに気が付いたということで、出入国のスタンプを押すページの2か所に、侮辱することばが、英語で手書きされているのを撮影したとする写真を紙面に掲載しています。
中国は、4年前から、パスポートのページに、南シナ海の島々の領有権を主張する根拠としている「九段線」と呼ばれる境界線を描いていて、落書きは、2つともこの線の上の辺りにされています。
ホーチミンにある中国総領事館は、27日午前、ベトナム側に、「中国人の尊厳を損なうひきょうな行為だ」と抗議し、関係者の厳重な処分などを求めたことを明らかにし、ベトナム側は、調査する考えを示したとしています。