麻生副総理と黒田総裁が会談 デフレ脱却へ緊密連携を確認

政府が新たな経済対策を決定したことを受けて、麻生副総理兼財務大臣と日銀の黒田総裁が2日夕方に会談し、デフレからの脱却と持続的な経済成長の実現に向けて緊密に連携していくことを改めて確認しました。
麻生副総理兼財務大臣と日銀の黒田総裁の会談は2日午後4時半ごろから都内のホテルで行われました。このなかで麻生副総理は、2日に閣議決定した事業規模で28兆1000億円程度の経済対策について説明しました。
また黒田総裁は、先月29日に日銀がETFと呼ばれる上場投資信託の買い入れ額をほぼ倍増させる追加の金融緩和に踏み切ったことを説明しました。
そのうえで、麻生副総理と黒田総裁は、デフレからの脱却と持続的な経済成長の実現に向け政府・日銀が3年前に結んだ「共同声明」に基づいて、今後も緊密に連携していくことを改めて確認しました。
会談のあと麻生副総理は記者団に対し、「デフレ脱却や経済成長に向けて、率直に意見交換をした」と述べたうえで、今の極めて低い金利環境を生かして長期の資金供給を行うため満期までの期間が40年の国債の発行を増額することを市場関係者と協議して決めたいという考えを明らかにしました。
また、黒田総裁は「政府の経済対策の押し上げ効果は大きい」と述べたうえで、記者団から『金融政策を決める次回9月の会合で今の金融緩和策を検証し緩和を縮小する方向となるのか』と問われたのに対し、「2%の物価目標をできるだけ早期に実現するという観点からの検証であり、そういうことにはならない」と述べました。