しかし仮にそうだとしても、テスラがなぜ今、わざわざ太陽光パネル会社を買収して事業統合するのかという問いが頭から離れない。
●背景となるニュース
*電気自動車メーカーのテスラは1日、太陽光パネルのソーラーシティを株式交換により買収することで合意したと発表した。テスラ株の7月29日までの5日の平均価格に基づくと買収価格は26億ドルとなる。ソーラーシティの株主は1株当たりテスラ普通株0.11株を受け取る。テスラは6月21日には、ソーラーシティ株1株をテスラ普通株0.122─1.131株と交換する案を示していたが、交換比率を引き下げた。
*テスラとソーラーシティは事業統合により初年に1億5000万ドルのコスト削減効果を見込んでいる。
*企業家のイーロン・マスク氏はテスラの会長兼最高経営責任者(CEO)で、ソーラーシティの会長でもある。ソーラーシティのCEOはマスク氏のいとこのリンドン・ライブ氏。マスク氏は両社株式の約20%を保有している。
*今回の買収合意にはいわゆる「ゴーショップ条項」が盛り込まれており、ソーラーシティは45日間にわたりテスラを上回る条件を提示する身売り先を探すことができる。テスラとソーラーシティの社外取締役は計画を承認済み。今後は各々の非利害関係株主の承認を得る必要がある。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
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