防衛白書 中国の海洋進出に強い懸念
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ことしの防衛白書が閣議で報告され、中国の海洋進出について、沖縄県の尖閣諸島沖の接続水域に中国の軍艦が初めて入るなど日本周辺の海域で行動を一方的にエスカレートさせているとして、「不測の事態を招きかねない」などと強い懸念を示しています。
ことしの防衛白書では、中国の軍艦が、ことし6月、沖縄県の尖閣諸島沖の接続水域に初めて入ったことなどを取り上げ、「わが国周辺海域における行動を一方的にエスカレートさせており、強く懸念される」と指摘しています。
また、中国機に対する自衛隊機のスクランブル=緊急発進の回数が急激に増える傾向にあるなど、中国機が活動をさらに活発化させているとして、尖閣諸島周辺での活動に強い関心をもって注視する必要があるとしています。
そして、中国の海洋進出の動きについて、「力を背景とした現状変更の試みなど、高圧的とも言える対応を継続し、不測の事態を招きかねない危険な行為もみられる」として、「一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢を示している」と強く懸念しています。
また、北朝鮮の核・ミサイル開発について、「核兵器の小型化や弾頭化の実現に至っている可能性もあり、わが国が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイルが配備されるリスクが増大していくと考えられる」として、日本を含む地域や国際社会の安全に対する重大な脅威が差し迫っていると強調しています。
一方、ことし3月に施行された安全保障関連法について、歴史的な重要性を持ち、国際社会から高く評価、支持されているとして、日米同盟を強化し、抑止力を高めるものだとしています。
また、中国機に対する自衛隊機のスクランブル=緊急発進の回数が急激に増える傾向にあるなど、中国機が活動をさらに活発化させているとして、尖閣諸島周辺での活動に強い関心をもって注視する必要があるとしています。
そして、中国の海洋進出の動きについて、「力を背景とした現状変更の試みなど、高圧的とも言える対応を継続し、不測の事態を招きかねない危険な行為もみられる」として、「一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢を示している」と強く懸念しています。
また、北朝鮮の核・ミサイル開発について、「核兵器の小型化や弾頭化の実現に至っている可能性もあり、わが国が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイルが配備されるリスクが増大していくと考えられる」として、日本を含む地域や国際社会の安全に対する重大な脅威が差し迫っていると強調しています。
一方、ことし3月に施行された安全保障関連法について、歴史的な重要性を持ち、国際社会から高く評価、支持されているとして、日米同盟を強化し、抑止力を高めるものだとしています。
防衛白書 ことしの特徴
ことしの防衛白書は、海洋進出を強める中国やミサイル発射などの挑発を繰り返す北朝鮮をめぐって、去年よりもページ数を割いて説明しています。
とりわけ、東シナ海や南シナ海で活動を拡大している中国に対しては、不測の事態を招きかねない危険な行為に及んでいると繰り返し懸念を示し、危機感の高まりがうかがえます。
一方、安全保障政策の転換点となった安全保障関連法については、自衛隊員のリスクが増すといった懸念の払拭(ふっしょく)に努めるとともに、日米同盟による抑止力の強化など、意義を強調しています。
安全保障環境が年々厳しさを増すなか、政府には、あらゆる事態に切れ目なく備えるとともに、国際法に基づいて、地域の緊張を高める行動は自制するよう、国際社会を巻き込んだ働きかけが一層求められています。
とりわけ、東シナ海や南シナ海で活動を拡大している中国に対しては、不測の事態を招きかねない危険な行為に及んでいると繰り返し懸念を示し、危機感の高まりがうかがえます。
一方、安全保障政策の転換点となった安全保障関連法については、自衛隊員のリスクが増すといった懸念の払拭(ふっしょく)に努めるとともに、日米同盟による抑止力の強化など、意義を強調しています。
安全保障環境が年々厳しさを増すなか、政府には、あらゆる事態に切れ目なく備えるとともに、国際法に基づいて、地域の緊張を高める行動は自制するよう、国際社会を巻き込んだ働きかけが一層求められています。