2016年8月2日10時08分
安倍晋三首相(自民党総裁)が党ナンバー2の新たな幹事長に選んだのは、ベテラン議員の二階俊博総務会長(77)だった。首相への忠誠を強調してきた二階氏を党の中枢に据え、3年半を過ぎた政権運営の足元を固める考えだ。ただ、老練な二階氏の発言力が強まれば、政権内のバランスが崩れかねないとの懸念も与党内では出ている。
1日午前、首相官邸。首相と20分弱の会談を終えた二階氏は記者団に、入院中の谷垣禎一幹事長について「できるだけ早い機会にお見舞いしたい。今後の党の運営について、意見を十分承って対応しなければいけない」と語り、党のかじ取りへの意欲をにじませた。
首相は3日に内閣改造と自民党の役員人事を併せて行う。新たな布陣も官邸主導で臨む考えで、党中枢の幹事長には首相の意向を体現してもらう必要があった。首相が頸髄(けいずい)損傷で入院中の谷垣氏を続投させる可能性を探ったのも、「谷垣氏は何でも従順にやってくれる」(首相周辺)との評価が定着していたからだ。
その谷垣氏の続投を断念した首相が着目したのは、二階氏の忠誠ぶりだった。
二階氏は政権内の意見が割れる…
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