日産自動車が27日、高級スポーツカー「GT−R」の改良モデルを発売した。平成19年の発売以来、初の大幅改良で、心臓部のV型6気筒ツインターボエンジンは570馬力と現行モデルより20馬力高めたのが特徴だ。このエンジンは、「匠(たくみ)」と呼ばれる選抜された熟練技能工が、約9時間かけて1基を手で組み立てている。平成19年の発売当時から匠を務める黒沢工さん(55)に話を聞いた。
――匠の仕事は
「普通のエンジンはラインの工程ごとに担当者を割り当て部品を付けるが、匠はまず中核のブロックを電動の台車に乗せて1人で部品を付けていく。ボルトを締め付ける作業のほか、部品間の隙間などを計測して調整する。隙間の計測は少しずれると油漏れなどにつながるので、気を使う作業だ」
――機械組みの代わりに、手間も時間も掛かる手組みをする理由は
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