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【ビジネス解読】
鉄鋼業界の世界的再編に韓国だけ取り残されている 中国の追い上げ、日本の巻き返し…「サンドイッチ状態だ」
収益力で日本メーカーを凌駕してきた最大手のポスコも、かつてほどの勢いはなく、15年12月期は連結最終損益が初の赤字に転落。昨年10月には、新日鉄住金が高級鋼板の製造技術を不正取得されたとして損害賠償を求めた裁判で、300億円の和解金を支払うことを余儀なくされた。
内需に限界があることもあり、各メーカーは海外に活路を見いだそうとしているが、新興国の景気が減速し、市況が低迷している状況下ではかえって傷口を広げかねない。かといって、単独での合理化にも限界がある。
アジア経済研究所の安倍氏は「韓国メーカーは、日本メーカーがかつてたどったのと似た道を歩もうとしているが、(日本のように再編が進まない限り)苦しい局面は続くだろう」と予測する。(井田通人)
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