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【ビジネス解読】
鉄鋼業界の世界的再編に韓国だけ取り残されている 中国の追い上げ、日本の巻き返し…「サンドイッチ状態だ」
このため業界では神鋼の川崎会長兼社長に限らず、宝鋼と武漢の統合で手ごわいライバルが生まれることを警戒するより、再編に伴う合理化で過剰能力が解消されることを期待する声の方が多い。
そうした中で、歓迎ムードとはいえないのが韓国だ。
再編で中国の過剰能力が解消することは、韓国にとってもプラスだ。だが一方で、新たな心配の種ができたと危惧する向きもある。
「韓国だけ足踏み」
韓国の経済紙、韓国経済新聞は、6月末にそんなタイトルの記事を掲載した。
鉄鋼業界では中国だけでなく、市況悪化を背景に世界規模で再編が進みつつある。欧州では6月、アルセロール・ミタルがイタリア最大手イルバに対し、別の同国メーカーと共同で買収を提案。今月8日には、インドのタタ製鉄が苦境に陥った欧州事業について、独ティッセン・クルップとの統合などを検討すると発表している。日本でも、新日鉄住金が国内4位の日新製鋼を来年子会社化、大手は同社とJFEスチール、神鋼の3社に集約される。韓国経済新聞の記事は、韓国がそうした再編の波に乗り遅れつつあることを指摘する内容だ。
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