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【ビジネス解読】鉄鋼業界の世界的再編に韓国だけ取り残されている 中国の追い上げ、日本の巻き返し…「サンドイッチ状態だ」

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【ビジネス解読】
鉄鋼業界の世界的再編に韓国だけ取り残されている 中国の追い上げ、日本の巻き返し…「サンドイッチ状態だ」

 中国の鉄鋼業界で、再編に向けた動きが加速している。6月26日には、ともに国有大手の宝鋼集団(上海市)と武漢鋼鉄集団(湖北省)が、再編協議に入ったと発表した。もし統合することになれば、アルセロール・ミタル(ルクセンブルク)に次ぐ世界2位のメーカーが誕生する。日本を含む海外メーカーは、中国の「作りすぎ」による市況暴落に苦しめられてきただけに、再編で過剰な生産能力が解消に向かうことを期待しているが、その一方で危機感を募らせている国もある。そう、お隣の韓国だ。

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 「再編がスタートするのはいいこと」。神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長は、宝鋼と武漢の協議入りをこう歓迎する。

 中国の粗鋼生産量は、世界の約半分にあたる年間約8億トンを占める一方で、4億トンもの過剰な生産能力を抱えているとされる。中国メーカーは少しでも稼働率を高めようと、昨年だけで1億トン以上を投げ売り同然の安値で輸出。これが国際市況の暴落を引き起こし、「とばっちり」を受けた海外メーカーを疲弊させてきた。

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