2016年夏、高校生の主張――。広島県で開催中の第40回全国高校総合文化祭「ひろしま総文」で1日、弁論部門の発表会が始まった。生徒たちは制服姿で壇上に登り、等身大の思いを7分間の言葉にのせた。

 2日間の日程で、36都道府県から過去最多の70人が出場する。家族や友人との絆から身近な社会問題まで、演題は自由。この日は、昨年迎えた戦後70年をきっかけに、戦争とは何か、正義とは何かを問いかけるような発表もあった。

 東京・玉川聖(せい)学院高等部の工藤理世菜(りよな)さん(3年)は、昨年4月に父親を病気で亡くした。幼いころに両親が離婚したため、幼少期の父との思い出はほとんどない。闘病中は見舞いを重ねたが、「もっとたくさん話をすればよかった」と悲しい後悔が残ったという。

 8月には戦後70年を特集した…

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