高島曜介
2016年8月1日12時05分
広島市の松井一実(かずみ)市長は1日、原爆投下から71年となる6日の平和記念式典で読み上げる「平和宣言」の骨子を発表した。オバマ米大統領が広島演説でうたった「核兵器のない世界を追求する勇気を持たなければならない」という一節を引用し、核廃絶への思いを共有して実現を訴える。
今夏の平和宣言は、原爆は罪のない人々を殺戮(さつりく)した「絶対悪」であり、朝鮮半島や中国、東南アジアの人々、米兵捕虜ら日本人以外の犠牲者もいたことに言及。オバマ氏の演説については、被爆者の「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」という訴えを受け止め、「絶対悪」を許さないというヒロシマの思いが届いた証しと評価する。
そのうえで、核廃絶に向けてヒロシマの思いを広めるために連帯して行動を起こそうと呼びかけ、核保有国を含む各国指導者に被爆地への訪問を要請。オバマ氏とともに「核兵器のない世界を必ず実現する」と表明した安倍晋三首相には、約束の実行を求める。
さらに、核兵器のない世界は「日本国憲法が掲げる崇高な平和主義を体現する世界」とし、その実現には核兵器禁止の法的枠組みが不可欠と指摘。被爆者の高齢化が進む今、若い世代の力も必要と呼びかける。(高島曜介)
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朝日新聞社会部
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