2016-08-01

シン・ゴジラ」に一般市民が出てこないわけ

みなさん、もう「シン・ゴジラ」は見ました?自分は「島本和彦氏の敗北宣言」(http://togetter.com/li/1006140)を知って、興味がわいたので今日見てきました。

結果、自分としては大変おもしろかったです。傑作だと思います

しかしながら、見る人を選ぶ映画のようで、例えばYahoo!映画での評価(http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%82%B8%E3%83%A9/354182/review/)は1と5が目立つ結果となっています。その中でこの映画欠点として言われている理由ひとつに「一般市民登場人物がいなくて感情移入が出来ない」というものがあります

確かに、この映画の中では一般市民群衆として描かれるだけで、主要人物としてはもちろんサブキャラとしても出てきません。出てくるのは政治家官僚自衛隊員ぐらいです。庵野監督がどういう意図でこういう構成としたのかは知る由もありませんが、ひとつ可能性を思いついたので書いておきます

みなさん2011年3月11日に起こったことと、それに続く数日のことはまだ覚えていらっしゃるでしょう。

この映画の中の一般市民はその時の私たちです。

津波に町が呑みこまれたり、原発屋根が吹き飛んだり、放射性物質の飛散状況を気にしたり、そのくせ月曜日には会社学校普通に通っていた私たちです。知らないことな映画スクリーン上で俳優が演じて見せることに意味があるでしょうが、見る人が既にそのような体験をしているのなら、不必要ということではないでしょうか。

そういう意味では、実に日本人に向けた映画だということが出来ると思います

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