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「崖飛び降り」満願…小池氏、都議会と連携示唆

大勢の報道陣の前で笑顔を見せる元防衛相の小池百合子氏(左)=東京都豊島区で2016年7月31日、竹内幹撮影

 首都のかじ取り役に、初めて女性が選ばれた。31日投開票の東京都知事選で元防衛相の小池百合子氏(64)が初当選を決めた。所属する自民党は元総務相の増田寛也氏(64)を推薦したが、小池氏は「東京大改革」を訴えて有権者の支持を集めた。選挙期間中は都議会との対決姿勢を鮮明に打ち出した小池氏だが、当選を決めた直後のあいさつでは連携を口にするなど、協調路線もにじませた。

    「知事報酬半分に」

     投票が締め切られた午後8時、テレビに当選確実の速報が流れると、小池百合子氏(64)は約5分後に東京都豊島区の事務所に姿を見せ「未熟な私でございますが、皆さまに支えていただきまして、当選を果たすことができました」と笑顔で語った。

     事務所の壁には、シンボルカラーの緑色の紙に書かれた支援者のメッセージが並ぶ。小池氏はクリーム色のスーツに身を包み、手には緑色のタオルを握りしめ、集まった支援者と次々に握手を交わした。何度も何度も頭を下げて「皆さまに心から感謝を申し上げます」と述べた。

     小池氏は24年間にわたる国政での活動をなげうち、「崖から飛び降りる覚悟で挑戦したい」と出馬を表明。所属する自民党の推薦を受けずに選挙戦に臨んだ。自身の不信任案可決を前提に「都議会の冒頭解散」を打ち出すなど都議会との対決姿勢を鮮明にした。

     だが、当選を決めた後は「私は知事として都民から選ばれ、また議会も都民から選ばれた方々。都議会とも都民のためになる政策の実現に連携をとらせていただきたい。混乱でなく都民ファーストで、おのずと答えが出てくる」と対決回避も示唆した。

     また「身を切る改革」を示すとして「知事報酬を半分にする」と述べた。

     初の女性知事として女性の視点を生かした政策も注目される。小池氏は「待機児童の問題は典型的。女性政策を進めることが幸せ感あふれる東京になる。女性も男性も輝ける東京にしたい。待機児童、介護の問題を進めなければならない」と抱負を述べた。

     政治とカネについては「公私混同は許されない。これが一番大事だ」と話し、舛添要一前知事の問題について「こうしたことが起こらないようにするにはどうすればいいか、その点に重点を置いて検証したい」と述べた。

     一方、選挙戦で小池氏から「自民党都連を牛耳っている」と名指しで批判された内田茂・都連幹事長は、落選した増田氏の事務所を出る際、報道陣に「完敗か」と問われ「完敗なんでしょうね」と言葉少なだった。【円谷美晶、川崎桂吾】

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