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【日曜に書く】
今こそ「保安処分」の議論を 論説委員・鹿間孝一
15年前の記憶がよみがえった。
梅雨入りしたばかりだが、夏の日差しが照りつける暑い朝だった。大阪では夕刊を発行している。その日は、サッカーの各大陸の王者が争うコンフェデレーション杯準決勝で、日本がオーストラリアを破って、フル代表の国際大会では初めて決勝に進出したのが最大のニュースだった。
日本と韓国が共同開催する2002年ワールドカップが翌年に迫っている。社会部記者にもにわかサッカーファンが増えて、付け焼き刃の専門用語が飛び交っていた。
そこに衝撃的な事件の一報が飛び込んできた。
池田小事件の記憶
「小学校に刃物を持った男が乱入して、ケガ人が出ている」
1カ月前に大阪市浪速区の保育所で、ドライバーを持った男が園児を人質に立て籠もる事件があったばかりだった。男は20分ほどで取り押さえられ、ケガ人もなかった。