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【ゴルフ】

時松隆光、成り上がりの4強

2016年7月31日 紙面から

ドライバーでティーショットを放つ時松=北海道・恵庭CCで

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◇ネスレ招待日本マッチプレー選手権レクサス杯<第2日>

 ▽ツアー外競技▽30日、北海道恵庭市、恵庭カントリー倶楽部(6876ヤード、パー72)▽2回戦8試合、3回戦4試合▽曇り、気温22・3度、南3・9メートル▽賞金総額1億4860万円、優勝1億円

 プロ5年目の22歳、時松隆光(りゅうこう)が歴代賞金王2人を連破し、ベスト4へ進んだ。2回戦で藤田寛之(47)=葛城GC=に競り勝ち、3回戦では谷口徹(48)に真っ向勝負で乗り越えた。きょうは準決勝で2014年賞金王の小田孔明(38)=プレナス=に挑む。先週のダンロップ・スリクソン福島オープンでツアー初優勝を挙げたばかりの新鋭が2週連続優勝、国内最高額の優勝賞金1億円を奪いに行く。

 胸のすくような快進撃。「もうすぐ実力が出ますよ」と時松は笑って謙遜したが、流れを手放さない技術は、勢いという言葉だけでは語り尽くせない絶品の域だった。

 2回戦、逆転を許して1ダウンで迎えた4番。時松は上ってから下る難しい4メートルのスライスラインをねじ込んだ。「あれが大きかった」と息を吹き返し、13、14番の連続バーディーで藤田を沈めた。

 3回戦の谷口には内容でも圧倒した。出だし2ホールでリードすると、しぶとく追いすがる大ベテランに負けじと好プレーを連発。16番パー3で1打目をピンそば4メートルに寄せ、フックラインを読み切って突き放した。

 「非常に安定していて、隙がない。穴がないオールラウンダー」。負けた藤田は控えめな若武者を手放しで絶賛した。ベースボールグリップから放たれる高精度のショットは次々とピンに絡み、好機を逃さぬパットは対戦相手の脅威となった。

 時松は7月1日に下部ツアーで初優勝を挙げ、その3週後にはレギュラーツアーで初戴冠。今週は1回戦でツアー通算6勝の武藤を破り、18勝の藤田、19勝の谷口という賞金王2人も連破した。

 2014年賞金王の小田孔明との準決勝に向け、「なんとか張り合えれば…」と相変わらず腰は低いが、進撃を止めるつもりはない。シンデレラボーイの成り上がりの序章は、1億円を奪って完結する。 (松岡祐司)

 

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