大隈崇 宮崎園子
2016年7月30日20時02分
核廃絶を願う被爆者の思いを、どうやって後世へ伝えていくか。全国の被爆者団体に共通する課題だ。子ども世代がかじを取り始めた団体もあれば、なり手がないところもある。被爆71年、各地で模索が続く。
全国の都道府県組織で唯一、被爆者でない人が役員トップに就く山梨県原水爆被爆者の会(甲友会)。会長の焼広和欣(やけひろかずよし)さん(55)は、広島で被爆した父をもつ被爆2世だ。「被爆の実体験を伝え続けていくことが何より大切。いずれ他の地域でも、2世や3世が活動を引き継ぐ時が来る」
生まれ育ちは広島。進学や転勤で大阪や福岡などを巡り、2008年から山梨で暮らす。父の被爆体験はほとんど聴いたことがなく、子どものころの平和学習は「怖い」という印象が強い。2世という意識はあまりなかった。
勤める建設会社の仕事の縁で、…
残り:1680文字/全文:2021文字
有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。
お得なシンプルコース980円が登場しました。詳しい内容はこちら
新着ニュース
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部
PR比べてお得!