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 核廃絶を願う被爆者の思いを、どうやって後世へ伝えていくか。全国の被爆者団体に共通する課題だ。子ども世代がかじを取り始めた団体もあれば、なり手がないところもある。被爆71年、各地で模索が続く。

 全国の都道府県組織で唯一、被爆者でない人が役員トップに就く山梨県原水爆被爆者の会(甲友会)。会長の焼広和欣(やけひろかずよし)さん(55)は、広島で被爆した父をもつ被爆2世だ。「被爆の実体験を伝え続けていくことが何より大切。いずれ他の地域でも、2世や3世が活動を引き継ぐ時が来る」

 生まれ育ちは広島。進学や転勤で大阪や福岡などを巡り、2008年から山梨で暮らす。父の被爆体験はほとんど聴いたことがなく、子どものころの平和学習は「怖い」という印象が強い。2世という意識はあまりなかった。

 勤める建設会社の仕事の縁で、…

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