地震被害の南阿蘇鉄道 3か月半ぶりに一部で運転再開

地震被害の南阿蘇鉄道 3か月半ぶりに一部で運転再開
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熊本地震の被害で運転ができなくなっていた熊本県の南阿蘇鉄道は、31日およそ3か月半ぶりに一部の区間で運転を再開しました。
南阿蘇鉄道は、熊本県南阿蘇村と高森町の間のおよそ18キロを結ぶ第三セクターの鉄道で、31日に地震の被害が比較的少なかった7キロ余りの区間で運転を再開しました。
高森町の高森駅では記念の式典が開かれ、地元の小学生の号令を合図に、一番列車が出発すると、大勢の地元の住民や鉄道ファンが手を振ったり写真を撮ったりして、およそ3か月半ぶりの運転再開を祝いました。
運転が再開されたのは、高森駅と南阿蘇村の中松駅の区間で、観光客に人気のトロッコ列車も復活しました。
一方、中松駅より先の区間では、地震による土砂崩れなどの影響で今も線路や橋などに被害が残り、全線復旧の見通しは立っていないということです。
列車に乗った地元の37歳の女性は「いつも利用していた列車なので、このまま復興が進んでいってほしいと思います」と話していました。
また、一番列車の運転士を務めた内川聖司さん(61)は「無事、安全に運行できてほっとしています。子どもたちのにぎやかな声が聞こえて本当にうれしいです」と話していました。
列車は来月末までは1日4往復で運行され、このうち3往復はトロッコ列車が運行されます。