2016-07-31
■シン・ゴジラ 4DXが最も楽しい映画 
さて、シン・ゴジラ、昨日は4DXに行ってきた。
同じ映画について二回レビューを書くのは、旧劇場版エヴァンゲリオン以来だけど、二回目もやはりかなりインパクトがあった。
さて、おなじ4DでもMX4Dと4DXがあるが、僕は断然、4DX派である。
なぜか?
MX4Dはハリウッド製、4DXは韓国製
べつに韓国びいきだからではない。
MX4Dは、どうもモーション担当が「わかってない」確率が異常に高い。
特にスターウォーズ・エピソード7はひどかった。
そして不肖の教え子から奇しくもこんな質問が飛んできた。
「わたしもゴジラみにいこうとおもってるんですけど、MX4Dより4DXの方が清水さん的にはおすすめですか?」
「絶対そう」
「でも、MX4Dのほうが新しいって聞きました」
「 新しいもんがなんでもよければ、トヨタよりヒュンダイのほうが新しいだろうが」
「彼氏に誘われて断ったけど清水さんがげきおししてたから行くことにした」
「面白くなくても文句言うなよ」
「なら、楽しんできます。とりあえず高良健吾がでてるから」
4DXのモーション担当者は「わかってる」
それはパシフィック・リムのあの見事なライブ感を再現したことからも評価できる。
MX4Dと4DXではモーションの数に違いがある。当然、後発のMX4Dのほうが多い。
多いがしかし、かなり蛇足感が強い。
スターウォーズ・エピソード7で、遠くの敵を撃って倒した時にケツがドカドカっと叩かれて、「このモーションをつけたやつは映画をまるで分かってない」と極めて不愉快な気分になった。
映像で起きてることをなんでもかんでも動きで再現すればいいってものじゃない。
J.J.エイブラムスもMX4Dを体験したら激怒するのではないか。
MX4Dに関してはジュラシック・ワールドでも残念な思いをした。とにかくしつこい。映像よりも背中や尻を叩かれるのが気になって映画に集中できないのだ。
4DXはその点、非常に冷静である。
成熟しており、洗練されている。
なにより映画に対するリスペクトと愛がある。
果たして、「進撃の巨人」以来の4DXだったが、「シン・ゴジラ」と4DXの相性は抜群であった。
「進撃」の場合、基本的にでかいものを傍観するという映画なので4DXのほうが楽しいは楽しいが、ちょっと物足りない部分もあった。あと、基本的に恐怖がテーマだから、むやみに怖いというのも問題だった。
ところが「シン・ゴジラ」の場合、自衛隊がそりゃあもう大進撃する映画である。
血湧き肉踊る自衛隊の大作戦。
アパッチヘリの大変態。
10式戦車自慢のスラローム射撃。
富士総合火力演習に通った人間ならば「ここでこう来るか!」と思わず叫びたく鳴る要素満載である。
そしてクライマックスの秘密兵器の数々。
二回目ではあるが、あらためてこの映画は凄いと思った。
一回目で少し気になった部分も二回目ではほとんど気にならなくなる。
シン・ゴジラはやっぱり超絶面白い。
家に帰って、「キングコングvsゴジラ」を見たが、確かにシリアスではあるものの、シン・ゴジラにはかなわない。
実のところ、最初、「なんでシン・ゴジラなんていうマヌケなタイトルにしたんだろう」と疑問に思っていた。「ゴジラ」でいいじゃないかと。
でも、二回見てみると「なるほど、これはゴジラのようでいてゴジラではないな」という気分になってきた。ガンダム・センチネル的な切り口というか。
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確かにオレがずっと見たかったゴジラではあるが、既存のゴジラ映画のフォーマットとは大きく違う。
そして、そもそも庵野秀明と樋口真嗣の人生の集大成といっても良いような内容であり、極めて同人作品的でもある。「MM9」「巨神兵東京に現る」「のぼうの城」「進撃の巨人」以来の樋口組総出演だし、それぞれの演技が光ってる。トップもナディアもエヴァも含め、全てがこの「シン・ゴジラ」のために必要な準備運動だったかのように、ピタッとピースにハマる。
庵野秀明のエヴァンゲリオンが強い影響を与えた「踊る大捜査線」と、敢えて似せた演出をしたり、庵野作品には必ず出てくる台詞「なんてこった」もちゃんと入ってる。
そしてもちろん、2011年3月11日に起きた震災で、日本人が感じたリアリティをきちんとまとめきってる。
この映画を全編流れているテーマは「好きにすれば」であり、「好きにさせてもらう」である。
これがシリアスな展開のストーリーの中での唯一の開放であり、そして怒涛のラストに雪崩れ込んでいく。
好きなシーン、好きな台詞は沢山あるが、音楽も凄い。
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7月29日発売だというのに、新宿東宝に売ってなかったのでAmazonで注文した。
この映画を見たら、絶対にサントラが欲しくなること請け合いだ。
また、公式のパンフレットはいつもの庵野作品どおり「ネタバレ」があるので見るまで開封禁止・・・だけど、実際には大した内容かが書いてないので、ちゃんとしたのが読みたければ、ゴジラWalkerも買うよろし(買った)
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シン・ゴジラが面白い、と思ったなら、MM9も面白いのでぜひ見るよろし
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シン・ゴジラはMM9と結構出演者被ってるし、設定も似てる。シン・ゴジラに色んな意味で影響を与えたことは間違いない。「孤独のグルメ」で大人気の松重豊さんもいい味出してる。
11月に発売されるシン・ゴジラの3Dデータをもとにした可動式フィギュアが予約販売中。
これも買った。
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さて、あとはIMAX版とMX4D版を見に行くか。
もしかすると、万が一の確率で、東宝にしかないMX4Dは樋口さんが自分でモーション監修してるかもしれないし。