韓国 沈没したセウォル号 9月中に引き揚げへ

韓国 沈没したセウォル号 9月中に引き揚げへ
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韓国でおととし、旅客船のセウォル号が沈没して、295人が死亡し、9人の行方が分かっていない事故で、船体の引き揚げに当たっている韓国政府は作業が順調に進めば、ことし9月中に引き揚げを終えることができるという見通しを示しました。
韓国南部の沖合でおととし4月、旅客船のセウォル号が沈没した事故では、修学旅行中の高校生など295人が死亡し、依然として9人の行方が分かっていません。
セウォル号の船体の引き揚げに当たっている韓国の海洋水産省は29日、これまで高波や船体の腐食が原因で繰り返し延期されていたクレーンでつり上げるための金属製の板を船体の下に差し込む作業が始まったと発表しました。
この金属製の板は長さ28メートル、幅1.8メートルで、これまでに船首部分から順に18枚が設置されており、今後、船尾部分にかけて残る8枚の板を設置するなどの作業が順調に進めば、ことし9月中に船体の引き揚げを終えることができるという見通しを示しました。
セウォル号の引き揚げ作業は、先月までに完了するとした当初の予定から大幅に遅れているため、遺族などの間で反発が強まっており、韓国の海洋水産省は「最大限の人員と装備を投入して作業の遅れを取り戻したい」としています。