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【経済裏読み】
日独米の製造業を呑み込む!!中国企業…〝核心的技術〟買い漁る建国100年の野望
両社は事業規模、技術力もまさに桁違いであったが、美的は中国を代表する世界企業へと変貌した。製造拠点は中国だけでなく、ベトナムなどにもあり、従業員数は十数万人にのぼる。売上高は日本円換算で約2兆円を超え、シャープとほぼ同規模だが、最終利益は2000億円を上回り、パナソニックと同等レベルだ。
中国の安い賃金をフルに使って、エアコンや炊飯器、冷蔵庫などを製造。2009年から中国全体で展開された農村の家電購入促進キャンペーン「家電下郷」の波に乗って急成長を遂げ、ついには、東芝の白物家電事業を飲み込むほどの大企業になった。今回の買収による大きなメリットは「東芝」ブランドを使えるようになったこと。「安かろう、悪かろう」のイメージが抜けきらなかった美的にとって、名門ブランドは、世界市場を攻略する大きな武器になりえる。韓国・サムスン電子やLG電子も、うかうかしていられない状況にある。
次に狙うのは「ロボット」
美的が手に入れようとするのは、ブランドだけではない。最先端のロボット技術も手中におさめようとしている。