ブラジル ルーラ前大統領 捜査妨害で裁判へ

ブラジル ルーラ前大統領 捜査妨害で裁判へ
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ブラジルの連邦裁判所は、ルーラ前大統領が汚職事件を巡る捜査を妨害しようとしたとする検察の起訴状を受理し、リオデジャネイロオリンピック招致の立て役者だった前大統領の裁判が開かれる見通しになりました。
ブラジルの連邦裁判所は29日、検察から出されていたルーラ前大統領の起訴状について、「十分な証拠が出そろっており受理した」として、裁判を開始すると発表しました。
裁判所はどの罪についての裁判なのか詳細を明らかにしていませんが、地元メディアによりますと、ルーラ前大統領は国営の石油公社を巡る汚職事件に絡んで、ほかの議員らと共謀し、石油公社の元幹部に現金を渡しみずからの関与を供述しないよう口止めし、捜査を妨害したとしています。
これについてルーラ前大統領の弁護士は地元メディアに対し、「捜査妨害をしたことはない」と関与を否定しました。
ブラジルでは来月5日にリオデジャネイロオリンピックが開幕しますが、現職のルセフ大統領が政府会計の不正操作に関わったなどとして職務停止となっているうえ、オリンピック招致成功の立て役者だった前大統領も被告となって裁判が開かれる見通しとなり、異常な事態となっています。