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 陸上自衛隊第4特科連隊(福岡県久留米市)で連隊長を務めた男性1等陸佐が、連隊長だった2年前に訓練中に隊員を組み伏せて負傷させたとして、処分を受けていたことがわかった。防衛省陸上幕僚監部によると、1等陸佐は「訓戒」以下の処分を受けた。陸自は、懲戒処分ではないことなどを理由に処分内容の詳細を公表していない。

 陸幕などによると、1等陸佐は2014年8月、十文字原(じゅうもんじばる)演習場(大分県別府市)であった訓練の際、敵襲などを警戒する役目をしていた隊員(当時1等陸士)が確認を怠ったため、組み伏せて打撲などの軽傷を負わせたという。

 同年9月、上級部隊の第4師団(福岡市)による年次の意識監察(意見調査)で隊員から情報が寄せられて判明した。陸幕広報室は「訓練中の隊員の不適切な対応を矯正するための指導だった。訓練指導の一環としては問題ないが、結果として隊員が負傷したことについては問題があった」と説明している。