欧州目指す難民や移民 ことし25万人超える

欧州目指す難民や移民 ことし25万人超える
k10010614571_201607300631_201607300639.mp4
ヨーロッパを目指して地中海などを渡る難民や移民は、ことしに入ってから25万人を超え、去年の同じ時期よりも3万人以上多く、死者と行方不明者の数も3000人を超えたことが分かりました。
IOM=国際移住機関は29日、ヨーロッパを目指す難民や移民についての最新の調査結果を発表し、ことしに入ってから今月27日までで、合わせて25万1557人がアフリカなどからヨーロッパに渡ったことが分かりました。
これは去年の同じ時期よりも3万人以上多く、その大半はギリシャとイタリアに渡っていて、なかでもイタリアには、ことし5月と6月だけでおよそ4万2300人が渡ったということです。
また、3034人が船の事故などによって死亡したか行方不明になっていて、去年の同じ時期と比べると死者と行方不明者も1000人以上増えています。
IOMの担当者によりますと、ことしは去年よりも、北アフリカからイタリアを目指す難民や移民が増えていて、特にリビアから地中海を渡ろうとした人たちが死亡するケースが相次いでいるということです。
ヨーロッパを目指す難民や移民の数は、去年は8月から10月にかけてピークを迎えていて、IOMは、各国と連携して実態の把握を急ぐとともに、対応を検討することにしています。