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植松容疑者、措置入院先で“治ったふり” 周囲に「だましてやった」

護送車で笑い顔を見せる植松容疑者
護送車で笑い顔を見せる植松容疑者
Photo By 共同 

 相模原市の知的障がい者施設で19人が刺殺されるなどした事件で、元施設職員植松聖容疑者(26)=殺人容疑などで送検=が措置入院先から退院した今年3月ごろ、「(病院を)だましてやった」と周囲に話していたことが29日までに分かった。

 措置入院は、精神疾患により自分や他人を傷つける恐れがある人を強制的に入院させる制度。植松容疑者は入院中、大麻の陽性反応が出て「大麻精神病」「妄想性障がい」などと診断された。だが、症状が和らいだと判断され2週間後に退院。医師らに対し、回復を装った可能性がある。退院後の植松容疑者に会った友人は「まだおかしなことを言っていた。全然治ってないと感じた。病院では普通を装い、演技したとの発言をしていた」と話している。

 大麻取締法では使用での罰則規定がないことなどから、相模原市は警察を含む関係各所への通報はしなかった。退院後に植松容疑者が「両親と一緒に東京都に住む」としたため、同市が対応できなかった面もある。通報していれば今回の事件は防げた可能性もあり、制度の改善が求められる。

 塩崎恭久厚生労働相はこの日、措置入院制度に関し「調査した上で、新たな在り方を考えていく」と述べた。厚労省は8月にも有識者会議を開き、制度や運用の見直しを検討する方針。同省はこの日午後、精神保健福祉法に基づき、植松容疑者が措置入院した同市の北里大東病院を立ち入り調査した。入院解除について判断した医師や、診察に関わった医師への聞き取りで経緯などを確認したほか、当時のカルテなども調べた。

 一方、自宅の捜索で見つかった微量の植物片は鑑定の結果、大麻と判明した。薬物依存と、過激思想への傾倒が続く中で退院許可が出た可能性がある。

[ 2016年7月30日 05:30 ]

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