【7月29日 AFP】米ペンシルベニア(Pennsylvania)州フィラデルフィア(Philadelphia)で開催中の米民主党全国大会は28日、4日目の最終日を迎え、党大統領候補に指名されたヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官が指名受諾演説を行い、「全ての米国人」のための大統領になると約束した。

 クリントン氏は演説の冒頭でまず、指名候補を争ったバーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員の支持者らに語りかけ、「バーニー・サンダース氏と国内全ての彼の支持者たちに感謝したい。皆さんの声に私が耳を傾けていることを知ってほしい。私たちが目指すところは同じだ」と述べた。

 その上で「民主党の、共和党の、そして独立系のための大統領になる」「苦しみもがいている人々、努力している人々、成功した人々。私に投票する人々、しない人々。全ての米国人にとっての大統領を目指す」と決意を語った。

 一方、大統領選を戦う共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏については、米国社会を暗く描いて人々を惑わせていると非難。米国を「直す」ことができるのは自分だけだとトランプ氏が主張している点を冷笑し、「私たちを世界のその他の地域から分断し、私たちをも互いに分裂させたがっている。長い道のりをかけ、共和党を(かつての党スローガンである)『モーニング・イン・アメリカ』から、アメリカの真夜中へと導いている。私たちが未来を恐れ、互いを恐れることを望んでいる」と批判した。(c)AFP