厚労省 障害者施設の防犯のガイドライン 初作成へ

厚労省 障害者施設の防犯のガイドライン 初作成へ
相模原市の知的障害者施設で、入所者などが刃物で刺されて、19人が死亡、26人が重軽傷を負った事件を受けて、厚生労働省は、障害者施設などの安全対策を検討する専門家会議を立ち上げる方針を決めました。専門家会議では、これまでなかった防犯に関するガイドラインを初めて作成するということです。
この事件で逮捕された知的障害者施設の元職員、植松聖容疑者(26)は、今月26日未明に施設の1階のガラスを割って侵入したうえ、室内にいた職員2人を結束バンドを使って身動きできなくさせて、入所者を襲ったとみられています。
障害者施設や介護施設などの社会福祉施設については、人員の配置や設備などの基準はあるものの、防犯のための基準はありません。このため厚生労働省は、こうした施設の安全対策を検討しようと、施設の関係者や福祉に関する有識者による専門家会議を立ち上げる方針を決めました。
専門家会議では、不審者の侵入を防ぐ方法や防犯カメラの設置場所のほか、緊急時の警察や警備会社への連絡体制などについて検討し、防犯に関するガイドラインを初めて作成するということです。またガイドラインには、スタッフの人数が限られ十分な設備を備える経済的な余裕がない施設でも導入できる対策を盛り込むということです。
厚生労働省はことしの秋までにガイドラインをまとめて、全国の施設に通知することにしています。