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18歳少年を医療少年院送致 千葉の祖父母殺害事件
千葉県君津市で昨年12月、60代夫婦が殺害された事件で、千葉家裁は29日、殺人容疑で家裁送致された孫の少年(18)を医療(第3種)少年院に送致する保護処分を決定した。「医師などの専門家が個別的な手厚い指導を行えば、再非行の恐れを減少させることが可能」として、検察官送致(逆送)を回避した。
決定理由で加藤学裁判長は「残虐で、執拗(しつよう)な攻撃を続けている点でも悪質。何ら落ち度のない祖父母を殺害するという少年の意思決定には、強い非難が値する」と述べた。
一方で「発達障害に由来する残虐行為への執着が非行に大きく影響した」とし「少年の抱える問題は深刻。改善には粘り強く働き掛けることが必要で、少年院での処遇は相当長期間が必要と認められる」と結論付けた。