『ポケモンGO』のいわゆる「ジム」に海眼寺がなっていること、トレーナーの皆さまに境内を自由に使っていただいてもかまわないこと、海眼寺観音堂の前にポケモントレーナーのための充電設備を設置したことについて、多くの反響をいただき大変恐縮しております。




 また多くのメディアからの問い合わせも頂戴し、そちらもできるだけ対応したいのですが、お盆をひかえ海眼寺は来週から一年でもっとも忙しい時期となりますので、メディア各位におかれましては何とぞその点ご理解ご高配いただきたいと存じます。




 住職の信条としまして、どのようなメディアやお問い合わせに対しても公平に丁寧に対応いたしたいところですが、まずは以下に記します設置後の状況についてご高覧いただき、取材等の御検討頂ければと存じます。

 以下、充電設備設置後の状況についてご報告いたします。




(Q1)充電設備を設置してからトレーナーさんが来ましたか?



A.24日午後に充電設備を設置して以降、充電器設備を実際に使っている方は、住職が確認したかぎりでは1名です。





(Q2)充電は使わないにしても、海眼寺にトレーナーさんは来ていますか?



A.門の前でずっと数えているわけではないので、正確なことはわかりません。印象としては1日あたり10〜20人ぐらいでしょうか。




(Q3)トレーナーさんがいちばん来る時間帯はいつですか?



A.これもわかりません。午前中と夕方から深夜にかけてだと思いますが、この時間帯に来たからといってトレーナーさんに遭遇することはありません。海眼寺で直接トレーナーさんに取材することは大変難しいと思います。




(Q4)1日あたり10〜20人ぐらいというのは少ないと感じますか?



A.福知山市はいわゆる田舎ですので、都会のように人が押し寄せるということは現状では一切ありません。比較的トレーナーさんが集まっている福知山駅周辺からも海眼寺まで徒歩10分ほどかかります。また海眼寺は住宅地の少し入り組んだ場所にあるので、地元の方でも場所をご存じない方も多いところなのです。




(Q5)なぜ充電設備を設置したのですか?



A.当初はまったくの思い付きでしかありませんでした。『ポケモンGO』をやっていればだいぶスマートフォンのバッテリーを食うことは聞いていましたので、「では充電できるようにしよう」という、ただそれだけです。過剰かもしれませんが、後述するように充電設備は元からあったものですので、ただそれを観音堂の前に置いたのです。田舎なので盗難もあまり心配していません。




(Q6)充電設備とは実際はどのようなものですか?



A.4口の急速充電型USBハブにそれぞれスマホ用のケーブルを挿し、ホームセンターで買ってきた木箱に穴をあけてケーブルを通しただけものものです。住職が作りました。USBハブとスマホケーブルは、災害時に多数の方が海眼寺に避難された場合に備え、発電機と一緒に以前から用意していたものです。海眼寺は平成25年をはじめ、過去何度も由良川の氾濫による水害に見舞われてきました。それについてはこちらをご参照ください。




(Q7)なぜ『ポケモンGO』のトレーナーに門戸を開放したのですか?



A.海眼寺は『ポケモンGO』トレーナーにかぎらず、仏教の本意から逸脱したり他の者に害をおよぼすようなことがなければ、境内で自由に過ごしていただいてかまわないという方針です。

 海眼寺は日ごろからどなたでも自由に24時間お参りしていただけるようになっています。門もありますがいつでも開いていますし、屋外トイレも水道も自由に使えます。したがって『ポケモンGO』が流行する前から近所のお子さんが境内で遊んだり、抜け道として境内を通り抜けて行ったり、ちょっとトイレを借りにみえたり、境内にある墓地を自由にお参りしたりしていました。

『ポケモンGO』で遊ぶかたがお見えになったとしても、同様に自由に境内を往来していただけるということです。




(Q8)お寺の境内でゲームをされることについてどう考えていますか?



A.海眼寺は仏教寺院ですので、当然ながら仏さまに手を合わせ、仏教の教えに触れていただくことをもっとも重要視しています。また海眼寺という場所はそのための場所であることはいうまでもありません。


 いっぽうで海眼寺は建立されて400年ものあいだ、地域のお寺として檀家さんや地域の皆さんとともに歩んできた歴史があります。そこでは地域や社会の交流の場としての役割も誠に微力ながら担ってきました。仏教の本意から逸脱せず、節度とマナーを守っていただきたいというのは当然のお願いとなりますが、境内でゲームをしていただくのも、そのような交流の歴史の現代的な有り様だと考えています。そして、ありきたりな考えかもしれませんが、ゲームがきっかけとなり、少しでも寺社仏閣に目が向けられその数人でも仏さまに手を合わせていただければ、またそれもとしてよいのではないかと考えます。

 ちなみに、いわゆる宗教施設としての聖性とでもいうべきものが失われる、というご意見もあろうかと存じます。しかし海眼寺では本堂やその他建物内部は公開していませんので、開かれた空間と閉じられた空間を分けることで聖性は保持されていると考えます。そもそも海眼寺は、全空間的な聖性を志向する寺院ではないでしょう。

 




(Q9)人びとがゲームばかりしていて、現実に目を向けない事態を助長しているのでは?



A.『ポケモンGO』の流行は始まったばかりで、この先にどのような社会が待ち受けているのかはまだ何もわかりません。しかしこれまでもテクノロジーが発達することで人々が直面する様々な事態に、何とか折り合いをつけることで歴史は重ねられてきました。仏教とてその歴史的な営みのなかにあります。その歴史を踏まえて検討されるべき問いだと思います。ゲームそのものが害悪とは思いません。




(Q10)「ポケモン禁止」を謳う寺社仏閣も多いですが、それについてはどう思われますか?



A.それぞれの寺社仏閣のご対応についてはコメントする立場にありません。

 ただ、海眼寺のように『ポケモンGO』に門戸を開き、充電設備まで置くためにはいくつかの条件がそろわなければならないと思います。



【1】日ごろから、不特定多数の人間が自由に出入りできるような設備環境が必要です。文化財や古い建築物、仏像があるところなどは管理の面で大変だと思います。



【2】都会のようにあまりにも多くのひとが押し寄せてしまうと、やはりポケモン禁止にならざるをえないでしょう。どんなにひとを受け入れる設備があったとしても度が過ぎると無理です。海眼寺はトレーナーさんが来ても他の来訪者と同様の対応ができる数に留まっているので、今のところその心配はありません。




(Q11) 海眼寺にはどんなポケモンがいますか?



A.ミニリュウを一回だけ捕まえましたがマグレでしょう。住職はレベル14ですがポッポとコラッタがほとんどです。




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