こんにちは、arto総研のToshiroです。いつもお読みいただきありがとうございます。今回はティツィアーノを紹介しようと思います。
ティツィアーノ
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1488-1576年)は盛期ルネサンス期に活躍した巨匠です。宗教画、風景画、肖像画など幅広く手掛け、多くの画家に大きな影響を与えました。
ティツィアーノが生まれた年は分かっておらず、だいたい1488年頃だろうと考えられています。幼い頃から絵の教育を受け、当時有名だったジョヴァンニ・ベッリーニの工房に入ります。ここで様々な画家に出会いますが、特に重要なのがジョルジョーネです。
ティツィアーノはジョルジョーネから多大な影響を受けており、ジョルジョーネが他界したことで未完となった作品に手を加え、完成させるほどでした。
ジョルジョーネをはじめとする偉大な画家が亡くなるとティツィアーノはヴェネツィアにおいて文字通りの1番の画家となりました。ティツィアーノには大きな仕事が依頼され、宮廷と関係を持つなど、画家として確固たる地位を確立します。
500点を超える作品を残しており、生涯において精力的に作品制作に取り組みました。西洋美術史において最も重要な人物の1人です。
作品紹介
『フローラ』
ティツィアーノ初期の作品です。フローラとはローマ神話に登場する花の女神です。右手に持つ花から、彼女がフローラであることがわかります。衣服の繊細な表現が素晴らしいですね。
『悔悛するマグダラのマリア』
ティツィアーノの代表作です。マリアという名前ですが、イエスの母である聖母マリアとは別人です。マグダラのマリアは福音書によって記述が異なるんですけれども、イエスの復活後、初めてイエスに立ち会った女性です。
『ウルビーノのヴィーナス』
美術史において非常に重要な作品で、後世の画家の多くがこの作品の構図に影響を受けました。有名どころでは印象派のマネが描いた『オランピア』があります。描かれているのはタイトルの通りヴィーナスなのですが、モデルについては諸説ありますが現在も不明です。足元に子犬が眠っていますが(可愛いですよね)これは従順の象徴です。
『ダナエ』
ティツィアーノの代表作です。ダナエとはギリシア神話に登場する女性です。部屋に閉じ込められたダナエの前に、黄金の雨へと姿を変えたゼウスが現れる場面を描いたものです。スペイン国王フェリペ2世から注文された作品です。
『鏡の前の女』
16世紀のヴェネツィアにおける理想的な女性を描いたとされる作品です。モデルは不明。男性が鏡を持ち、女性が後ろを見れるようにしています。女性は右手で髪を触りながら左手で香水が入っていると思われる瓶を持ち、身なりを整えています。2015年に国立新美術館で開催されたルーブル美術館展にて出品されていたのを実際に見たのですが、良かったですねぇ(*´ω`)また見たいです。
女性を描いた作品ばかりになってしまったのですが、実際には様々な題材の作品を残しています。スライドショーもあるので良かったら見てみてください。
今回もお読みいただきありがとうございました。
Toshiroでした。それでは、また。