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ほじってGO

雑記

こんばんは、ペイスケです。

電車での帰宅中にネタが降りてきました。

神様ありがとう。

では・・・

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私はいま電車の中でパンツェッタ・ジローラモと見つめあっている。

『オヤジは楽しみ上手』雑誌LEON の中吊り広告だ。

雑誌LEONといえばちょいわるオヤジのバイブル。私は年齢的にちょいオヤジの類いではあるが、ちょいわるオヤジの類ではない。

ファッションへの探究心も薄れ、数年前から季節を問わず白いシャツと黒いパンツだけで過ごしている。よくよく見ると雑誌のロゴ部分に『必要なのはお金じゃなくてセンスです!』の文字。 余計なお世話である。

パンツェッタ・ジローラモの交流をすませ視線を下ろした。20代前半だろうか、可愛らしいお嬢さんが真顔で人差し指を鼻に突っ込んでいる。

二度見のお手本になりそうな見事な二度見を繰り出したのだが、彼女は私のことなど眼中にない。遠慮なく目的を果たすために任務を遂行している。

見てはいけないと思いつつ目が離せなかった。第一関節まで入った彼女の人差し指は何かを探すように鼻腔を丹念にまさぐっている。グリングリンと彼女の小鼻が人差し指の動きにあわせて膨らみ、うねる。

ようやく洞窟の探索を終えたのか人差し指の動きが止まった。目的を果たした人差し指が採石した鉱物をこぼさぬよう、そっと穴からの搬出を試みる。

あぁ、まさか。いや、止めてくれ。私は心の中で彼女に懇願したが願いは届かなかった。

彼女は鼻から抜いた人差し指に一瞥もくれず、その愛らしい唇から口の中へと指を滑り込ませた。「ぱくっ」そこだけ見れば実に可愛らしい仕草だ。だが私は何が口へ運ばれたのか知っている。

馴れた手つきで鉱石は回収され、休む間もなく彼女は右の洞窟の探索に取り掛かった。

何故、公衆の面前で鼻をほじるのか?電車の中は採掘従事者が異常に多い。

そして、その大半は男性でしかもオヤジだ。座席に座って正面を見据え堂々と鼻をほじる強者もいる。ゴリゴリと採掘しパラパラと撒く。逆の洞窟も同様にゴリゴリと採掘しパラパラと撒く。一人二人の話しではない、電車に乗れば何度も見る光景だ。

私はこれまでに多くの採掘オヤジを警戒し観察してきた。そして彼等に共通する特徴を発見した。

鼻腔は鏡を使わないかぎり自分で確認するのは難しい。だから採掘オヤジ共は指先に意識を集中して鼻腔を探索する。鉱石のありかを指先の触感を頼りに探り当てる。

周囲の状況はまるで見えていない。公共の場で鼻腔に指を突き刺す行為に恥も外聞もなく無敵状態。正確に書くならば意識がないトランス状態なのだ。完全なトランス状態で鼻腔へトリップしている。

見えているのは目の前の現実ではなく、指先が洞窟を探索する光景。

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「こっちの壁はどうだ?」「いや、こっちか?」「おっ、これは大物だ。」彼等は発掘に夢中だ。他人の事など端から眼中にないのである。

私は天を仰いだ。

再びパンツェッタ・ジローラモと目があう。

『オヤジは楽しみ上手』

私は確かにそうなのかもしれないと思った。

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