2016-07-29

潰されてみて

一人の女に四年間踊らされ続けている。

気狂いピエロ」という映画がある。

平然と人生を送っていた男のもとに現れた昔の女が彼の人生翻弄し、破壊し、寄り添い、

かと思えば嘲り、潰してしまう。

女を殺した男は自らの身体ダイナマイトを巻きつけ、導火線に着火する。

そして直後、その火を消そうとする。

「こんな終わり方馬鹿げてる、ちくしょう、俺はまだ、」 爆発する。

期待はすべきではないとわかっていた。もちろんそうしないように努力はしてきた。

こちらから連絡を絶ち、仕事に没頭し、家族の面倒を見、

知人と酒を飲む日々を重ねていた。

しかし一度、たった一度向こうから来られてしまった。

そうしたらもう何も手立てはない。

もうお前のことしか考えられない。

仕事も何も意味を成さない。家族も知人もどうでもいい。

連絡がない。連絡が来ない。連絡が取れない。

手に入らないのなら死のうと思っていた。。

ダイナマイトを頭に巻きつけて、カラフルな色彩の中、「ああなんてバカなんだ俺は」と、導火線を手ではたき、

それでも火は消えずに、この思い出、今となっては嫌なものけがつまった脳みそが吹き飛び、ぼたぼたと海に落ちる。

それでもいいんじゃないかと思っていた。

お前は俺の葬式に来てくれるだろうか?

勝手にしやがれ」という映画がある。

一人の女が主人公人生翻弄し、寄り添い、徹底的に破壊する。

男は女に気に入られるため変わっていく。服から身体から思想から。女につり合う何かになるために。

それでも女は男を警察に売り、撃たれた男は女を睨む。女は静かに笑っている。

俺は勝手にはなれない。だからピエロになるしかない。

読んだら連絡よこせよクソ女

トラックバック - http://anond.hatelabo.jp/20160729144829

記事への反応(ブックマークコメント)