イベント情報
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2016年(平成28年度)

第1回 SPARC Japan セミナー2016
「オープンアクセスへの道」

日時

平成28年9月9日(金)13:00-16:40

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場所

国立情報学研究所  12階 1208,1210会議室

更新記録

参加申込受付を開始しました。(2016/07/29)
・ウェブページを公開しました。(2016/07/29)

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アウトライン

【概要】

  学術雑誌の購読価格高騰を原因としたシリアルズクライシスへの対応として,大学図書館はコンソーシアムを組んで大手海外出版者を相手にビッグディールという包括的な契約方式を実現させ,同時に,機関リポジトリによる雑誌論文のオープンアクセス化とポリシー策定による組織内のルール化を行ってきた。

  現在のオープンアクセス化の方法は,講読料支払いを前提に出版者サイトからアクセスコントロールされた論文公開に対し,機関リポジトリに出版された論文のコピーや著者最終稿を掲載して無料でアクセスさせるグリーンOA(open access)と呼ばれる方法と,APC(article processing charge)という論文加工料を著者が出版者に支払って,出版者が出版者サイトから論文を無料でアクセスさせるゴールドOAと呼ばれる方法が主流となっている。

  2012年に英国政府がゴールドOAを主体としたフィンチレポートを実現する意向を表明して以降,欧州ではオープンアクセスのあり方をめぐってグリーンOAとゴールドOAを2極とする議論が沸き起こっている。

  英国内では,JISCは講読料とAPCが混在したハイブリッド誌のゴールドOA化を促し,機関の総支払額を抑えるオフセットシステムを導入したパイロット契約を実施している。オランダは自国の研究者が出版したシュプリンガーの2000誌の雑誌論文をゴールドOA化することを決定し,エルゼビアとも同様のOA化を約束した。欧州委員会は,“オープンサイエンスポリシープラットフォーム”を推進する中で,ゴールドOA化への道を探ることを含めている。素粒子物理学分野では,SCOAP3という名のもと,分野の主流な雑誌を対象にゴールドOA化するビジネスモデルを開発し,実施している。

  一方で,セルフアーカイブを推奨し続けるスティーブン・ハーナッドは,見境なくゴールドOA化を進めようとしている現状に警鐘を鳴らし,COARはユネスコと共同で同様の声明を発表している。また,様々なステークホルダーは,急進的なゴールド OA化への懸念をブログ上に発信している。

  このような状況の中で,我が国はどう振る舞うべきか。主要な学術雑誌の大半を欧州や米国のプラットフォームに依存している我が国は,欧州や米国のOA化への流れを避けて通ることを許されない。我が国にとっての,機関リポジトリの存在意義を見出してきたのと同様に,ゴールドOA化へのあり方の議論とその反動としてのグリーンOAへの回顧が必要である。

  本セミナーでは,オープンアクセスに関心のある実務家や研究者が一堂に会し,オープンアクセス化のあり方と今後の日本の取り得るべき戦略を議論する。

【参加対象者】
図書館員,大学関係者,研究者,学術出版職にある方々

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プログラム
司会: 蔵川 圭 (国立情報学研究所)

時間

内容(予定)
※ 講演タイトルは変更の可能性があります。

講師

13:00-13:05

開会挨拶

(国立情報学研究所)

13:05-13:10

趣旨説明

蔵川 圭
(国立情報学研究所)

13:10-13:35

オープンアクセスのあり方,グリーンOAとゴールドOA

土屋 俊
(大学改革支援・学位授与機構)

13:35-14:00

学術雑誌のキャッシュフロー,大学図書館コンソーシアムにおける雑誌購読料とAPC支払い

尾城 孝一
(大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)
/東京大学附属図書館)

14:00-14:25

高エネルギー物理学分野におけるコンソーシアムSCOAP3による有力ジャーナル誌のOA化と日本の参加

安達 淳
(SCOAP3 Governing Council Member
/国立情報学研究所)

14:25-14:40

大学図書館におけるオープンアクセスの取組み

荘司 雅之
(早稲田大学図書館)

14:40-15:05

生命科学分野における研究者の投稿先雑誌選択趣向とOAへの意味づけ

坊農 秀雅
(情報・システム研究機構
ライフサイエンス統合データベースセンター)

15:05-15:25

休憩

15:25-16:35

パネルディスカッション:
グリーンOAとゴールドOAと日本としての対応

【モデレーター】
山本 和雄
(琉球大学附属図書館) 


【パネリスト】
土屋 俊
(大学改革支援・学位授与機構)

尾城 孝一
(大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)
/東京大学附属図書館)

安達 淳
(SCOAP3 Governing Council Member
/国立情報学研究所)

荘司 雅之
(早稲田大学図書館)

坊農 秀雅
(情報・システム研究機構
ライフサイエンス統合データベースセンター)

16:35-16:40

閉会挨拶

(国立情報学研究所)

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参加費
無料
参加申込

下記「お申し込み」ボタンからお申し込みください(別サイトにとびます)。
申込完了後,受付票がメールで送信されますので,当日ご持参ください。

  


※申込後,数日経っても返信が届かない場合や,キャンセルご希望の場合は下記へお問い合わせください。
※ご連絡いただいた個人情報は,今後のセミナーのご案内と開催変更等の緊急連絡に使用いたしますのでご了承ください。

申込期限: 平成28年9月7日(水)

お問い合わせ先: 国立情報学研究所 学術基盤推進部学術コンテンツ課支援チーム SPARC担当
E-mail co_sparc_all@nii.ac.jp FAX 03-4212-2375

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最終更新日:2016年7月29日