大阪大学は5日、国際公共政策研究科の山内直人教授(59)が、2008年度からの6年間で、アルバイト給与を水増しするなどして大学の研究費約900万円を不正に受給していたと発表した。同教授が発行に関わる刊行物の代金約46万円を個人口座に振り込ませていたことも発覚。同大学は計約950万円の返還を求める。
教授は一連の不正は認めたが「私的流用はない」と話しているという。
同大学によると、教授は08~14年度、研究室のアルバイト54人分の勤務時間を水増しした出勤簿を作成し、実際の勤務分との差額約550万円の給与を余分に支給。うち1人について、10万円を教授の個人口座へ入金させていたという。
ほかにも、データベースの入力名目で雇ったアルバイトに別の事務作業をさせるなどして約230万円を不正受給、総額約900万円に上ると認定した。
また同教授は09~14年度にかけて、自身がトップを務める大学の研究組織がホームページ上で販売していた刊行物の代金約46万円を個人口座に振り込ませていた。