交流推進に向け確認書調印 川崎市長が韓国・富川を訪問

交流推進確認書に調印した川崎市の福田市長(左)と富川市の金市長=韓国・富川市役所

 川崎市と韓国・富川(プチョン)市の友好都市提携20周年を記念し、川崎市の福田紀彦市長が21日、富川を訪問した。川崎の市民や市議、職員ら約120人の訪問団と共に金(キム)晩洙(マンス)市長らと面会し、富川市役所で今後の交流推進に向けた確認書に調印した。

 両市は1991年から始まった商店街同士の交流をきっかけに、96年に友好都市協定を締結。確認書では行政や文化、教育など幅広い分野にわたる市民主体の交流をさらに活発化させ、今後は特に両市の経済発展に向けた基盤づくりも進めるとしている。

 金市長は「交流20年を迎え、大変意義深い年になった。すべての分野で交流と協力が強化されることを願っている」とあいさつした。ヘイトスピーチ解消法の趣旨に沿った川崎市の対応についても「富川の友達である川崎らしい行動で、心から感謝している。このような人権保護のための運動をしてきた川崎市の行動を高く評価し、富川市も学んでいきたい」と力を込めた。

 福田市長も「この20年、さまざまな市民レベルの交流があった。各界が一つ一つ友好を築き上げてきた努力に心から敬意を表したい」と感謝を述べ、「国同士の関係が困難な時も、市民同士が交流の扉を閉ざすことはなかった。そのことは川崎市にとっても、市民にとっても誇りになっている」と意義を語った。

 調印後は両市や各団体から記念品が渡され、富川市からは富川在住の漫画家が訪問団一人一人の似顔絵を描いたイラストなどが贈られた。富川市議会の姜(ガン)東求(ドング)議長、川崎市議会の石田康博議長らも出席した。

 福田市長は同日夜、富川国際ファンタスティック映画祭のオープニングセレモニーにも参加。22日には富川商工会議所への訪問や漫画映像振興院の視察、両市のオーケストラによる合同演奏会などに出席し、23日に記念植樹を行って帰国する。今夏は提携20周年記念として川崎から約200人が訪韓しており、さまざまな市民交流が行われる。

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