羽田空港 都心上空の新ルートに関係自治体が合意
羽田空港の発着便を増やすため、国が示していた東京の都心上空を飛行する新たなルートについて、28日夜、関係する自治体の協議会が開かれ、ルートの設定に合意しました。一方、住民の一部からは騒音などを懸念する声が出ていて、国は防音対策などを説明して理解を求めたいとしています。
国土交通省で開かれた協議会には、東京都の安藤副知事や都内の区長を代表して荒川区の西川区長らが出席しました。
新しいルートは4年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、羽田空港の国際線の発着回数を年間で最大3万9000回増やすもので、着陸前や離陸後に都心の上空を飛行します。
影響が大きいのは南風の時に着陸する場合で、滑走路を効率よく使うため、現在のように東京湾の上空を飛ぶのではなく、新宿区や渋谷区、それに品川区などの上空を飛んで空港に向かいます。
自治体側からは「騒音を軽減してほしい」とか「影響が分かるよう早期に試験飛行してほしい」などの要望が出されましたが、反対の意見はなく、新しいルートに合意しました。
一方、ルートを巡っては、住民の一部から騒音や安全性を懸念する声が出ていて、区長代表として出席した荒川区の西川区長は「必要性は理解しているが、国には住民の要望に対応するよう求めていきたい」と話しています。
国土交通省は防音対策などを説明して理解を求めたいとしています。
新しいルートは4年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、羽田空港の国際線の発着回数を年間で最大3万9000回増やすもので、着陸前や離陸後に都心の上空を飛行します。
影響が大きいのは南風の時に着陸する場合で、滑走路を効率よく使うため、現在のように東京湾の上空を飛ぶのではなく、新宿区や渋谷区、それに品川区などの上空を飛んで空港に向かいます。
自治体側からは「騒音を軽減してほしい」とか「影響が分かるよう早期に試験飛行してほしい」などの要望が出されましたが、反対の意見はなく、新しいルートに合意しました。
一方、ルートを巡っては、住民の一部から騒音や安全性を懸念する声が出ていて、区長代表として出席した荒川区の西川区長は「必要性は理解しているが、国には住民の要望に対応するよう求めていきたい」と話しています。
国土交通省は防音対策などを説明して理解を求めたいとしています。
新ルートとは
羽田空港を発着する新しい飛行ルートは、南風で着陸する際、都心の上空を縦断するように飛行するのが最大の特徴です。
現在は騒音の影響が少なくなるよう、東京湾の上空を飛行して着陸していますが、このルートは離陸のルートと重なるところがあるため、出発機が待たされることがあります。
一方、新しいルートは東京の新宿区や渋谷区、そして品川区などの上空を北から南に縦断するように飛んで滑走路に向かうもので、離陸ルートと重なるポイントが減るため、出発機の運航の効率が上がるということです。
これによって国土交通省は、羽田空港の1時間当たりの発着回数が現行の80回から90回に増やすことができるとしています。
国土交通省は4年後の東京オリンピック・パラリンピックに間に合うよう導入することにしてます。
現在は騒音の影響が少なくなるよう、東京湾の上空を飛行して着陸していますが、このルートは離陸のルートと重なるところがあるため、出発機が待たされることがあります。
一方、新しいルートは東京の新宿区や渋谷区、そして品川区などの上空を北から南に縦断するように飛んで滑走路に向かうもので、離陸ルートと重なるポイントが減るため、出発機の運航の効率が上がるということです。
これによって国土交通省は、羽田空港の1時間当たりの発着回数が現行の80回から90回に増やすことができるとしています。
国土交通省は4年後の東京オリンピック・パラリンピックに間に合うよう導入することにしてます。
都心の上空1000メートル以下で飛行
新しいルートで南風の時に羽田空港に着陸する場合、旅客機が都心の上空を高度1000メートル以下で飛び、品川区では300メートル上空を飛行する地域もあります。
国土交通省によりますと、各地の高度は新宿区の新宿駅でおよそ900メートル、渋谷区の恵比寿駅で東京スカイツリーとほぼ同じ高さのおよそ600メートル、そして品川区では品川駅や五反田駅でおよそ450メートル、大井町駅で東京タワーとほぼ同じ高さのおよそ300メートルなどとなっています。
また、想定される騒音は品川区大井で最大80デシベル、渋谷区などで最大74デシベル、新宿区などで最大70デシベルなどとなっていて、国土交通省によりますと、いずれも道路のすぐ脇で聞く、トラックや乗用車の通過音に近いということです。
国土交通省によりますと、各地の高度は新宿区の新宿駅でおよそ900メートル、渋谷区の恵比寿駅で東京スカイツリーとほぼ同じ高さのおよそ600メートル、そして品川区では品川駅や五反田駅でおよそ450メートル、大井町駅で東京タワーとほぼ同じ高さのおよそ300メートルなどとなっています。
また、想定される騒音は品川区大井で最大80デシベル、渋谷区などで最大74デシベル、新宿区などで最大70デシベルなどとなっていて、国土交通省によりますと、いずれも道路のすぐ脇で聞く、トラックや乗用車の通過音に近いということです。
住民からは計画に反対も
羽田空港の新しい発着ルートを巡っては、付近の住民の一部から騒音や航空機からの落下物への不安の声が出ています。
このうち、品川区や渋谷区などでは住民たちが新しいルートに反対するグループを結成して、国に計画の撤回を求めて各地で署名活動などを行っています。
また、品川区などでデモ行進を行いながら「騒音の影響や事故への懸念が大きく計画を中止すべきだ」などと訴えてきました。
これに対して国土交通省は、去年7月からことし1月にかけて、飛行ルートに近い都内の34か所で説明会を開くなどして理解を求めてきました。国土交通省は今後、騒音対策として航空会社に対し、騒音の少ない新しい旅客機の導入を促していくほか、学校や医療機関を対象に、騒音の状況に応じて防音工事の費用の助成などを行う計画です。
このうち、品川区や渋谷区などでは住民たちが新しいルートに反対するグループを結成して、国に計画の撤回を求めて各地で署名活動などを行っています。
また、品川区などでデモ行進を行いながら「騒音の影響や事故への懸念が大きく計画を中止すべきだ」などと訴えてきました。
これに対して国土交通省は、去年7月からことし1月にかけて、飛行ルートに近い都内の34か所で説明会を開くなどして理解を求めてきました。国土交通省は今後、騒音対策として航空会社に対し、騒音の少ない新しい旅客機の導入を促していくほか、学校や医療機関を対象に、騒音の状況に応じて防音工事の費用の助成などを行う計画です。