給付型奨学金 支給対象をどこまで拡大かが当面の焦点に

給付型奨学金 支給対象をどこまで拡大かが当面の焦点に
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政府は来週取りまとめる新たな経済対策に、返済の必要のない給付型奨学金の創設を盛り込み、年内に制度内容を固める方針ですが、新たな恒久財源を見出す必要があることから、奨学金の支給対象をどこまで拡大できるのかが当面の焦点となりそうです。
政府は来週取りまとめる新たな経済対策に、一億総活躍社会の実現に向けて、格差の固定化を避けるためには教育の役割が重要だとして、返済の必要のない給付型奨学金を創設する方針を盛り込むことにしています。
加藤一億総活躍担当大臣は28日の講演で、「どういう形にするか、具体的な中身を年末までしっかり議論して答えを出したい」と述べ、来年度予算案の編成過程を通じて具体的な制度内容を検討し、年内に結論を得たいという考えを示しました。
給付型奨学金を巡っては、政府内から貸与を基本とし、学業成績を踏まえて返還を免除する案が出ているほか、大学などに進学しない人との公平性の観点から、所得制限や成績基準を設けて、対象を厳格に絞り込む必要があるといった意見も出ています。
政府は制度の周知や募集などに一定期間が必要となることから、できるだけ早く制度内容を取りまとめたい考えですが、新たな恒久財源を見出す必要があることから、給付型奨学金の支給対象をどこまで拡大できるのかが、当面の焦点となりそうです。