コンパクトカーは日本の道路事情にとても合った車なので使用用途が多く、需要が多いのでカーメーカーもハズレを出すことが少なく、値段は下がりにくいジャンルです。
そんな人気ジャンルの中にあっても人気のない車種は存在します。
やっぱり不人気キーワードは『中途半端』
今回オススメしたい車はマツダ ベリーサです。
コンパクトカーにしては余裕のある1500ccエンジン、キビキビ走り、高速道路も余裕で走れますがライバル車に比べてあまり燃費はよくありません。外観は少し丸めで可愛いともスポーティとも高級感とも言えるような、言えないような、デザインですw 新車価格も発売当時153万円~とコンパクトカーにしては高めでした。
つまりコンパクトカーにしてはエンジンが大きく、経済的ではない。でも決して高級車には見えない。カワイイと言われるほど丸いデザインではない。と、この車が不人気な最大要素はいつものごとく『中途半端』だからですw
他車にない高質感内装
私としてはコンパクトカーといえども、せっかく何十万もお金を出して買うのですから質感が欲しいと考えます。特に内装は乗っていて常に視界に入ってきますから重視したいポイントです。
そんなベリーサの特筆箇所は内装です。デザインの好き嫌いはあるかもしれませんが、落ち着いたデザイン、メーターパネルなど各所にはメッキパーツ、革巻きのハンドルが装着されており、質感は上々です。
さらに、レザーパッケージというオプションがあります。これを選ぶと、レザーシート、もしくはハーフレザーシート。車によってはウッド調のハンドル、パネルが装備されているものもあり、さらに高級感が増しています。
そして、高級感を増そうとする時、見落とされがちなのが静寂性です。特にコンパクトカーは軽量化のため各所薄く設計されているので静寂性が後回しにされがちです。その点ベリーサは厚めの窓ガラスを採用したり各所が静音設計されているので、走行時タイヤからのノイズや走行風音が抑えられた上質の空間だといえるでしょう。
コンパクトカーながら屋根の高さが前回紹介したホンダ ジェイドと同じ高さである1530mmもあり、立体駐車場に停められる高さの車で目一杯の居住空間と荷室を持っています。リアシートは分割で倒すことが出来て利便性も申し分ないです。
進化しなかったベリーサ
ベリーサは2004年に発売され、2015年に販売終了となりましたが、この約10年の間に大幅なモデルチェンジは行われませんでした。
良い点としては古めの年式の中古車を買っても古さがあまりわからないこと。良くない点としては性能面が進化しなかったことです。
コンパクトカーはこの10年間、燃焼効率の改善やオートマ変速機の改善(CVTなど)、それからハイブリッドエンジンの搭載などで燃費という点がかなり進歩しました。同じマツダ製のコンパクトカー、デミオはこの間に2回のフルモデルチェンジをしていますし、スカイアクティブエンジンやアイドリングストップなど新機能が投じられています。
ベリーサは2004年当時のデミオをベースに制作された車なので、その頃のデミオとエンジン性能面は変わりません。なので実質10~12km/Lと現在の他コンパクトカーに比べると燃費性能は良いとはいえません。
探すなら当然レザーパッケージ
中古車を選ぶ場合、マイナーチェンジした2006年以降でレザーパッケージがオススメです。標準車との価格差はあまりありません。マイナーチェンジ後は細かい部分で外装にメッキが加わったり、オーディオ周りのパネルデザインが変更になったりして、更に高級感が増しています。市場価格では5万キロ前後の走行距離なら車両価格は50万円を切っています。
中古市場では走行距離10万キロを超えているものも比較的目立つことから考えても、頑丈な車だと思いますので、燃費をあまり気にしないという方には長く付き合える車でしょう。
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