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他人事ではない!実家問題リアル

父急死で預金が下ろせない!「口座凍結」の恐怖

西川敦子 [フリーライター]
【第4回】 2016年7月28日
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 父親は1年前にガンを発症し入院していたが、ここのところ容態が急速に悪化している。医師から危篤を告げられたとき、混乱する頭の隅で考えたのは「医療費はどうしよう」ということだった。

 なにしろ通帳や印鑑のありかもわからない。たとえ発見したとしても、口座が凍結されてしまえばお金を引き出せなくなってしまう。入院の連帯保証欄にはノリコさんの名を記入していたため、本人が支払えなければ、ノリコさん宛の請求書が届くことになる。

 病院の会計係に問い合わせると、個室に入院していたこともあって、先月分だけで87万円かかっていた。今月分と合わせるといくらになるのか――。へそくりだけでは、とうてい支払い切れそうにない。

凍結解除に7年かかったケースも

 家族が困ることをわかっていながら、銀行はなぜ口座を凍結してしまうのだろうか?

 「預貯金は相続資産の一部。たとえ必要に迫られた場合であっても、本人以外の人が引き出すとトラブルのもとになります。ですから名義人が亡くなったことがわかると、銀行は即座に口座を凍結し、相続手続きが完了するまでは、一切引き出すことができないようにするのです」

 こう説明するのは、相続問題に詳しいファイナンシャルスタンダード代表取締役社長の福田猛氏だ。

 問題は相続手続きが意外と手間取ることだ。

 「遺産分割協議書を作成するには、相続人全員の実印が必要。中にはどうしても連絡が取れない人もいるかもしれません。仕事が多忙だったりして手続きが進まない場合もあるでしょう。また、遺言書を書いていないケースでは、どう分けるかで揉め、なかなか手続き完了に至らないこともあります」(福田氏、以下同)。

 その間、亡くなった親のお金は使えず、周囲が立て替えたお金を清算することもできないわけだ。なんと解決までに7年かかったケースもあるという。

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西川敦子 [フリーライター]

1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。


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親が元気でちょうどよい距離をとっているときは、気にならない「実家問題」。だが、親の老化、あるいは結婚や出産などを機に「実家」と向き合わざるをえなくなることが少なくない。本連載では、30~40代男性にとって身近な問題をとりあげ、実家との対立の解決策などを探っていく。

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