2014年のFIFAワールドカップのキックオフで、脳波で動くマシンを装備し、下半身不随の人がボールをキックオフをするというイベントが行われました。その技術は脳でイメージしたことを機械に伝えるというもので、当時は科学の進歩は目覚しさに驚いたものです。しかし、この機械のすごさはそれだけではなかった！

感触も脳にフィードバックされる

脳でイメージしたことを、機械に伝えて動かすパワードスーツ。名前は「BRA・サントス・ドゥモン」

あの世界で最初に飛行機を作ったことで有名なライト兄弟と同じ時代に活躍したブラジル人の名前からとっているそうです。

装着した人の脳波をキャッチしてイメージどおりに機械を動かせます。それだけでもスゴいんですが、こいつのスゴさはそれだけではないんです。

何がスゴいって、機械で何かに触れた感覚も脳にフィードバックされるのだとか。つまり、歩いたら大地を踏みしめる感触が伝わってくるし、ボールを蹴ったらボールの感触が機械から伝わってくるんです。

これって、応用すれば触感や匂いや視覚まで仮想的に再現できるってことじゃないですか！？ソードアートオンラインのフルダイブの世界も遠くないかもしれない・・・！

脳波と脳波を繋ぐ研究

同時に、脳波と脳波を繋ぐテレパシーのようなものの研究も行っているのだとか。

2匹のラットを別々のケージに入れ、脳波をやりとりする機械に繋ぐ。一方のラットにはボタンを押すと餌が貰える仕組みを覚えさせる。そうすると、もう片方のラットもボタンを押して餌を貰う方法を覚える。

ほかに、3匹の猿に脳波で動く手を操作させるという実験も。
猿Aはzx軸、猿Bはxy軸、猿Cはzy軸のそれぞれ二次元的な動きしか出来ないものを、離れた場所からxyzの三次元の動きを同じ目的のために達成することが出来るといいます。

何これ夢が広がりまくり。

これが応用できるなら、まず工場勤務の人が出勤する必要がない。

記憶を保存して引継ぎとかも出来そうです。

スポーツとかどうなるんですかね。
チームプレイは絶対これ使ったほうが有利ですよね。
さすがに反則か・・・。

いやー、考えれば考えるほど世界が攻殻機動隊になっていきますね。

「BRA・サントス・ドゥモン」を開発したミゲル・ニコレリス氏の講義をTEDで見つけました。概要は書いたこととほぼ同じですが、より詳しく知りたい人は聞いてみると面白いかも。

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テレパシーに成功した研究グループも

『Plos One』という科学雑誌には、テレパシーに成功したという報告が掲載されています。

Plos One – Conscious Brain-to-Brain Communication in Humans Using Non-Invasive Technologies

WIRED – 「テレパシー」を科学的に実現することに成功

上の実験もそうですが、脳で考えたことを機械に経由させる実験はBMI（ブレインマシンインターフェース）というものを使います。

これもそのBMIを使った実験なんですが、インターネットを経由して遠く離れた相手にメッセージを送る点が画期的ですね。一方が挨拶を思い浮かべると5000マイル（約8000キロ）先の相手に挨拶の言葉が伝わるんだとか。

体験してみたい。

脳波を送る方より受け取る方を体験してみたいです。
どこまで受け取れるんですかね。言語がそのまま脳内で再生されるのか、挨拶されてるっていう感じだけがするのか。

たとえば感情とかってどうなんでしょう。めっちゃ鬱の人に元気な人のテンションを送信とかできるんですかね。逆に元気な人を見る見るうちに鬱にしてやったりできるんでしょうか。

ああ、でもそういえば言語のコミュニケーションってある意味そんな感じですよね。元気な人と一緒にいたら元気になったりしますし。

あー、死ぬまでに実用化してくれたらいいなぁ！

BMIを使った製品

ちなみに、BIMはおもちゃとかで発売されてたりします。有名なのはNeuroSky社の脳波に応じてピコピコ動く「nekomimi」とか。

同じ会社から脳波を測定してリラックス度を教えてくれる「Mindwave」。

その時どれだけ集中してたかを教えてくれる「Melon」というスマホアプリ連動型のモノもあります。
MelonはNeuroSkyの日本公式サイトにもAmazonにもなかったので、日本未発売なのかも。

さすがにテレパシーは無理ですが、脳波を使った商品はいろいろと実用化が進んでるみたいですね。

しかし高い。使ってみたいけど高い。もっと研究が進んで、スマホぐらい普及してから考えよ。