慰安婦描いた映画 東京で上映会=「歴史消してはならず」
【東京聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を描いた韓国映画「鬼郷」(原題)の上映会が21日夕、東京都荒川区内のホテルの公演会場で開かれ、日本人や在日コリアン、約400人が鑑賞した。
客席を埋めた観客=21日、東京(聯合ニュース) |
映画の後半、高齢になった元慰安婦の女性が戦場で亡くなった友人をしのび嗚咽(おえつ)するシーンでは、観客席のすすり泣きが一層大きく響いた。
上映会の終了後、慰安婦被害者の支援活動を続けてきた日本人女性(65)は聯合ニュースのインタビューに対し、「未来と平和のためには歴史を消し去ってはならないということを、あらためて感じた」と語った。
会社員の女性(23)は「慰安婦が受けた被害と苦しみをしっかりと感じた。私たち自らが、こうしたことがないようにするためにどうすべきか考えなければならない」とした。
上映会は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の関係者らを中心とした上映会実行委員会が主催した。チョ・ジョンレ監督は日本での一般公開を目指していたが、思うように進まず、日本各地を回る試写会形式の巡回上映会を開くことになった。
舞台あいさつでチョ監督は、「反日」を目的にした映画では決してないと強調しながら、「映画が平和の道具になり、この映画により戦争のない世界が来ることを願う気持ちでつくった」と述べた。
舞台あいさつするチョ監督=21日、東京(聯合ニュース) |
同作は慰安婦被害者の姜日出(カン・イルチュル)さんが心理療法を受けた際に描いた絵をモチーフに、被害者からの証言を基に製作された。韓国では今年2月に封切られ、359万人を動員した。
関連記事
- 慰安婦被害者の不満収まらず 国会で特別法制定求める=韓国07-21 12:07
- 韓国人の日本への印象 「良くない」が11.5ポイント減少07-20 16:29
- 釜山・日本領事館前への少女像設置推進 自治体は対応に苦慮07-20 15:02
- 「帝国の慰安婦」著者 国民参加裁判の申請を撤回=韓国07-19 20:07
- 慰安婦被害者描いた韓国映画 日本の13都市で上映へ07-19 16:11