ヨーロッパ諸国、トルコからの難民警戒

イタリア議会代議院のラウラ・ボルドリーニ議長は、個人の自由が尊重されていないない状況で、トルコから逃れてくる難民を受け入れる可能性があると述べた。

 

 

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イタリア議会の下院である代議院のラウラ・ボルドリーニ議長は、クーデター後行われた大規模な作戦や解雇によって個人の自由が制限されているトルコ人難民に備え、彼らを受け入れることが必要であると述べた。ボルドリーニ議長はイタリアのニュースチャンネルRainews24に語り、なによりもまず何が起こっているか理解できず困難な時を過ごしているトルコの人々に連帯と親近感を表したいと述べ、「彼らは親しい人々が逮捕され、仕事を解雇されるのを見ているのだ」と述べた。

 

 

「非難されればならない。しかし…」

 

ボルドリーニ議長は、国際社会はクーデターを非常によく批難したものの、今日トルコで起こっていることは法の優位から遠ざかっているように思われると述べ、「クーデターは、決して民主主義を運んでくる乗り物とはなりえない。しかし現在トルコで起こっていることは、本当に市民クーデターのような印象を与えている」と述べた。イタリア政府の序列の3番目である代議院議長は、多数の法律家や教育者、公務員が職を奪われ、逮捕されていること、法の優位に合致していないことを述べた。

 

 

「受け入れなければならない」

 

 

ボルドリーニ議長は、ヨーロッパがトルコ難民の流入に備える必要があると付け加え、「ジュネーヴ条約によると、個人の自由が尊重されていない場合、逃れてきた難民を受け入れなければならない。残念なことに現在トルコで起こっていることはこれである」と述べた。現状においてトルコで個人の自由が尊重されていないことを指摘した。

 

 

ブルガリア:難民の流入に待機

 

ブルガリアのボイコ・ボリゾフ首相は、失敗に終わったクーデターの後トルコ国境に向けた潜在的な難民の流れに待機していると述べた。ボリゾフ首相は、クーデター以来、国境で毎日150人から200人の難民が拘束されていると説明し、難民とともにさらに深刻な問題に待機するため対策を強化していると述べた。ボリゾフ首相は、8月24日にイスタンブルでタイイプ・エルドアン大統領と会談を行うという。

 

Hurriyet紙(2016年07月22日付)/ 翻訳:永山明子

 

■本記事は「日本語で読む世界のメディア」からの転載です。

 

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