「Pokemon GO - Niantic」より

写真拡大

 26日放送『ノンストップ!』(フジテレビ系)の『ポケモンGO』特集が、「“歩きスマホ”を助長している」として批判が相次いでいる。

 放送では、社会現象となっているスマホ向けゲームアプリ『ポケモンGO』の魅力を特集。ゲームの進め方のほか、レアポケモンの出現場所などを紹介した。

 また、Facebook上の「『ポケモンGO』にはダイエット効果がある」との投稿を受け、実際に番組ADが検証。午前10時半頃に渋谷駅前をスタートし、スマホ片手に夜10時頃まで都内を歩き回った結果、2キロのダイエットに成功した。

 しかし、同ADは終始、スマホを見つめたまま歩き回っていたため、VTRには避けるように歩く通行人の姿も。VTRの最後には、「ただし、みなさん? くれぐれもプレイ中は、こまめな水分補給をして、遊んでくださいね!」と熱中症予防を促すナレーションが入ったが、“歩きスマホ”に触れることはなかった。

 これに、ネット上では「フジテレビが、ADに思いっきり“歩きスマホ”させてる」「テレビが“歩きスマホ”推奨するなよ!」「痩せたとか言う前に、“歩きスマホ”はいいのか?」「外を歩く時は、ポケットに入れるのがマナーだろ」といった声が相次いでいる。

 とはいえ、ダイエット企画の後には、『ポケモンGO』の危険性を紹介するコーナーも。その際、ダイエット企画のロケで撮影された映像から、ADが赤信号を渡りそうになる場面や、通行人の女性とぶつかってしまう場面が使われており、どうやらダイエット企画で“歩きスマホ”について触れられなかったのは、後のVTRに集約したかったからのようだ。

「1度のロケで無理やり2つの企画を成立させようとしたのでしょうが、この編集はまずいですね。そもそも、ADに1日中、街を“歩きスマホ”をさせたこと自体、一般人に迷惑をかけているわけですから、テレビ局がやることではありませんが、少なくともダイエット企画でも“歩きスマホ”への注意を促すテロップを入れるなど、配慮するべきでした」(ITライター)

 さらに、『ポケモンGO』には、“歩きスマホ”をしなくても遊べるよう、「バッテリーセーバー」という機能が付いているが、『ノンストップ!』はなぜか触れなかった。

「『バッテリーセーバー』をオンにすることで、スマホをポケットに入れたままプレイが可能。モンスター発見時にはバイブで知らせてくれるため、特に渋谷のような人でごった返している場所では、ポケットに入れて歩くのがマナー。しかし、今回のVTRは『バッテリーセーバー』の機能を完全に無視した内容で、視聴者が違和感を覚えるのも当然。確かに、街ではまだ、歩きながらプレイする人を目にしますが、テレビがそんな人たちのマネをするのはいかがなものか」(同)

 全世界で7,500万ダウンロードを突破したとも伝えられている『ポケモンGO』。この人気にあやかりたいテレビ業界だが、交通事故や私有地侵入など、問題点も多いだけに、取り上げる際はきちんと伝える必要がありそうだ。